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ドクター・アリが
自らのブランド価値を高め維持するのに
採用している方法は
ひたすら
「差別化」すること

まあ
ブランドって
差別化そのものだけど

医者って
浮世離れしてるから

卒業した大学とか
研修した病院とか
師事した教授とか
キャリアが
ブランドになると信じてる

だから
三流の医学校出身の
野口英雄は
日本では
絶対ブランド医師には
なれなかった

彼が
ブランド医師になったのは
アメリカのロックフェラー研究所に就職して
有名な教授のもとで
仕事したから
なのだ

この有名な教授は学会のボスで
野口先生の発表した研究をバックアップしたので
野口先生
瞬くまに
医学界の大スターに

アメリカで成功した日本人がブランドになるのは
現代でも
同じだが
当時は更にビッグブランドだった

その後
野口英雄先生の発表した研究成果は
ほとんどが間違いだったと判明し
海外でのブランド価値は
ゼロになった


しかし
日本でのブランド価値は揺るがなかった

一般の日本人は
科学者の研究内容に関心がない
科学者の価値は
文化勲章もらったとか
ノーベル賞もらったとか
わかりやすい
ブランド賞で価値を認める
野口英雄先生の
ブランドが確立したのは
天皇陛下から賜る「恩賜賞」を手にした瞬間だと
僕は
考える

野口先生は
いまや
千円札になり

ブランドはさらに
強固になった

世界的に
否定された研究者を
お札にしちゃう
日本銀行

恥ずかしいじゃないか


脱線したうえ
興奮してしまった

恥ずかしい

ドクター・アリの
ブランド戦略について
語ろうと
してたんだったね

ドクター・アリにとって
医者仲間でのブランドは
価値がない
患者様の間でのブランドに価値があるのだ

だから
彼は
学会とか研究とか新しいテクノロジーには
全く関心がない


患者様である王族と同じく
衣服、食事、住居を立派にすることで
自分を飾ることが
ブランド価値を高めると信じてる

まず
住居

これは
世界一
贅をつくした滞在型ホテルである
エミレーツパレス

ドクター・アリの
はったり用アイテム

彼は
このホテルに
自分の部屋をもっている


続く