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「こちら、合衆国エルメンドルフ空軍基地ノーラッド所属 のシャトルです。ドッキングの許可を申請します」
「こちらステーション、識別信号クリア。ノーラッドのシャトル ドッキングを許可する」 ステーションからはドッキングポートが伸びてきた。
美弥子の座席のランプが点灯した。
二人はドッキングポートを通ってステーションに乗り移っていった。 ステーションの内部は大型バス程度の広さだったがそこに5名の スタッフが作業をしていた。
「ノーラッドのスミス少尉です、こちらは日本の自衛隊から派遣 された真喜志1尉です」 三人は握手を交わした。
「日本人と言えば、黒井博士」 ヘンダーソンに呼ばれた技師が近づいてきた。
「黒井博士?…」
「黒井新…博士。あなた、もしかしてひなさんの…」 博士は一点を見つめて動かなくなった。
「博士、どうされました?」 ヘンダーソンが博士を覗き込んだ。
「博士はひなさんに能力がある事をご存知ですか?」 あの子もそれで自衛隊に…」
「ねえミヤコ、どういう事?」 11年前に生き別れになってたのよ」 ジョディはうなずいた。
シャトルのきみは美弥子の思念を受け、驚いて顔を上げた。
「えっ!本当ですか?」
「キミ!どうしたの?」 双子が驚いてきみを見た。 事を聞いて下さい」
後ろからピーターが双子をたしなめた。
「テレパシー?うん!」 双子は互いの頭をくっ付けて思念を送り合った。 「ウワー!通じたー!」
「あのなー、その距離ならしゃべった方が早いだろ…」 ピーターは双子のいつもながらの天然ぶりに呆れて呟いた。
「キミ、テレパシーならしゃべらなくても通じるよ」 きみは照れ笑いしながら無言になった。
きみの思念を受けて美弥子は博士に尋ねた。 1週間前から通信が途絶えているのです」
「何ですって!E560は確認されているのですか?」 ヘンダーソンがモニターを見ながら説明した。 「これが2基の発電衛星E560とE561、それから20基の中継衛星 の配置図です」
モニターには地球と月を結ぶ線と直交する線の両端のラグランジュ ポイントに2基の発電衛星が配置され、地球を周回する静止軌道上 に20基の中継衛星が浮かんでいる構図が現れた。
「現状ではこちらのE560が機能停止状態で、インド上空のE572 が先日ミサイル攻撃を受けて破壊された事が判明しています」 敵の能力者が旧システムを起動させたようですね」
「敵のエスパーが!」 ジョディの表情も一変した。 「大尉、そいつらがシャトルを?」 分かりませんでした」
「クソー、敵は何処にいるんですか?」 美弥子は顔を強張らせた。 E560を破壊するでしょうから」
「ジョディ、E560に行こう!」
「そうだね。大尉、まだキラー衛星は残っていますか?」 はずなのですが」 二人は意を決してうなずいた。
シャトルに戻るとジョディはチームのメンバーに言った。 敵に占拠されて中の技師達が人質になってると思うわ。
あの衛星は合衆国にも地球にも絶対必要なものなの、必ず 奪い返すよ。今後はいつ攻撃を受けるか分からない、 みんな、気を引き締めてかかってね!」
エスパー同士の戦いが目前に迫っていた。
つづく |