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「出た!シャトルだ!ミヤコ、ズームして!」
シャトルの窓が大写しになったが中の様子は分からなかった。
「ミヤコ!」 ジョディが美弥子の手を握って目を閉じた。すると船内の 様子がモニターに現れた。 モニターを取り巻いていた技師達は驚きの声を上げた。
「あっ、マリン、カリン!」
きみが双子を見つけて叫んだが双子は身動き一つして いなかった。
「生きてるのか?」 スコットが画面を覗き込んだ。 きみがシャトルの背後に映り込んできた物体に思わず声を 上げた。
「これは、E561だ。シャトルはもう一方のラグランジュポイント に行っているのか?」
「そうか、敵は反対側にいたんだわ!私達をE560におびき 寄せて、衛星ごと地球に落とすつもりなのよ」 きみが画面を睨んで拳を握り締めた。
「何だって!…」 大佐は画面を凝視した。 ジョディが目を開けた。 移動させよう」
「えっ?よし、やってみよう!」 美弥子とジョディが手を握った。そこにきみも手を重ねた。 驚く美弥子にきみは黙ってうなずいた。
三人は目を閉じて一斉に精神を集中させた。 技師達は歓声を上げた 「シャトルが動き出したぞ!」 「凄い!」
「あっ!モニターが…」 ジョディが思わずパネルに取り付いた。美弥子もきみも 繋いでいた手を離したが、突然、技師達が倒れた!
「あっ!みんな、どうしたの!」 美弥子は驚いて技師達を見回した 「スコット!しっかりして」
「お母さん!ナナさん、しっかりして」 きみがナナを抱き起こした。 そう言うとナナは気を失った。
「ナナさん!」 きみはナナの頭に自分の頭を付けた 「えっ!そんな」
きみは驚いて大佐を振り返ったがその時、大佐が ジョディを殴り倒した! 鈍いうめき声を上げてジョディは部屋の隅に吹き飛んだ!
「大佐!何をするんです!」 大佐に詰め寄る美弥子をきみが制した。 一瞬、美弥子がひるんだスキを捉えて大佐が首に手を掛けて 絞め上げた!
「ウッ、ウウッ、大佐…」 美弥子は首を絞めている大佐の右腕を蹴り上げて後ろに 飛び退き、体勢を立て直した。きみも立ち上がって身構えた!
「クソー!やっぱり敵だったのか!」 美弥子は叫んだが大佐は薄笑いを浮かべた。
「フフ、やはり補充兵は甘いな、最初に気づくべきだったね(笑)」
「それは本当さ、奴らは私を残してE561へ向かったんだ。 お前達が私の疑いを解いたのでE561に連絡する余裕が 出来たがな」 やにわにジョディが立ち上がった。
「ジョディ!」 ジョディが二人に目配せすると三人は大佐を取り囲んだ!
「ほう、三人掛かりか。お嬢さん方、大丈夫かね?」 大佐が笑みを浮かべるのと同時に三人が一斉に飛びかかった!
「ウワッ!」 次の瞬間、三人は飛びかかった勢いそのままに後方へ はね飛ばされた!三人は壁やパネルに体をぶつけて うめき声を上げた。
大佐の周囲には見えないバリアが張られていた。
「大佐…何故、合衆国を裏切ったの?」 ジョディが床に転がりながら大佐を見上げた。 体を借りているだけだ」
「憑依体!」
美弥子が表情を変えた
「クソッ!何故…」 お前達の力を封じる放射線を発していたんだ」
「そんな…それはロシアの新技術?」 美弥子は顔を歪めた。 お前達を創り給うたアトランティスのな」
「アトランティス?」 お前達の僅かな力も大いなるマースの神のご威光なのだ、 それを忘れて自らを宇宙の主と錯覚した時に人間の破滅が
「何言ってるの?頭大丈夫?」 ジョディがパネルに手を掛けて立ち上がった。 望むのなら叶えてやろう。宇宙の原子に還元してくれる」
そう言った大佐の体からは眩いオーラが立ち上り始めた。
笑みが浮かんだ。
つづく |