なかなか貧血が改善しない人への対処法 | 女性のヘルスケアをサポートする産婦人科医のブログ

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名古屋で産婦人科医として働いています。西洋医学だけではなく、食事や生活習慣のアドバイス、アロマや鍼灸などの代替医療、さとう式リンパケアなど様々な方法で、皆さんが健康になるお手伝いをしたいと思っています。よろしくお願いします。

みなさん、こんばんは

女性の健やかな毎日を応援する産婦人科医(@名古屋)
の原紗希です

 

病院で貧血を指摘されて、

・食事に気をつけている

・鉄剤を内服している

のになかなか貧血がよくならないことがあります。

 

葉物野菜をいっぱい食べてます。

 

ヘム鉄がいいと聞いたのでお肉やお魚も食べてます。

でもなかなか貧血の値が良くなりません。

 

という場合は一体どこに原因があるのでしょう?

 

 ☆ほんとうに鉄欠乏性貧血なのか

貧血=鉄が足りない、というわけではありません。

ビタミン不足でも貧血になります。

鉄欠乏性貧血かどうか確定するには

血液中の鉄の量や貯蔵されている鉄の量を確認する必要があります。

そこまでしなくても、おそらく鉄欠乏だなと判断できることもあります。

鉄が欠乏すると、血液検査の貧血の値(ヘモグロビン)が正常でも、

いろんな症状を起こしてくることがあり、隠れ貧血と言われます。

 

☆タンパク質は足りているか

鉄も大事ですが、ヘモグロビンの原料であるタンパク質が不足していても

なかなかデータは改善しません。

 

☆鉄の吸収を邪魔しているものはないか

ここが結構見逃されていたりします。

これについて、また記事を改めてかこうと思います。

 

☆胃酸はしっかり出ているか

ここも重要なポイントです。

胃酸がしっかり分泌されていなければ、

いくらいいものをとっても吸収されません。

胃酸不足からくる症状は本当にたくさんあります。

胃酸については書くことがたくさんあるので

これもまた別に書きます。

 

保険診療の範囲内では詳しくお話する時間がなかなかとれませんが、

出来る限りの対策をお話しているつもりです。

 

鉄剤をさらりと飲むのもいいですが、

鉄剤は身体を酸化させますので、抗酸化対策もおわすれなくあせる