Piezo1 and Piezo2 Are Essential Components of Distinct Mechanically Activated Cation Channels
Bertrand Coste, Jayanti Mathur, Manuela Schmidt, Taryn J. Earley,
Sanjeev Ranade, Matt J. Petrus, Adrienne E. Dubin, and Ardem
Patapoutian
Published online September 2 2010; 10.1126/science.1193270 (Science Express Research Articles)
まんがばっかりでなく論文も読まねば。ということで論文れびゅー1回目です。
皮膚を触られたことが分かるためには、皮膚への圧力という「機械信号」が神経細胞の発火という「電気信号」へと変換されなくてはなりません。この応答には神経細胞の細胞膜上に機械刺激に応じてイオンを通す「機械受容体」が必要であると考えられていたのですが、その実態は(少なくとも哺乳類においては)未だはっきりしていませんでした。
で、この仕事ではついにその機械受容体を同定しています。発見方法は、機械刺激に応じてイオンの流出入が見られる培養細胞をスクリーニングし、応答が強くみられた細胞で強く発現する膜貫通タンパクを同定する、という方法です。たぶん同じ方法で玉砕したグループは世界に山ほどあると思うんですが、このグループが成功した背景には何か特別な工夫などがあったんですかね。論文を読む限りでは分からないですが。。。
さて、この後もきっちりと膨大な量の実験を行って、本当に機械受容体であることを証明していき、in vivoでも機能している(らしい)ことを示しており、さすがscienceに載る論文だという圧巻のものです。でも、、、、この論文の一番の見どころはやはりそのネーミングでしょう。彼らがつけた名前は、"Piezo"。ええ、Piezoです。きっとスクリーニングをやる前からこの名前をつけたかったんでしょう。著者のどや顔が目に浮かぶようです。しかも調子に乗って他の生物の相同な遺伝子まで、ヒト-Piezoとか、ハエ-Piezoとかつけちゃってます。
もはや新しい遺伝子を見つけることが難しくなってきた今日この頃、こうやって自分で見つけた遺伝子に名前をつけられる人は幸せだなと改めて思いました。