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漫画ときどき研究者

読んだ漫画と論文の感想を書いていくブログです。
ジャンプを読むように論文を読めるようになることが目標です。

Dendritic organization of sensory input to cortical neurons in vivo.

Jia H, Rochefort NL, Chen X, Konnerth A.

Nature. 2010 Apr 29;464(7293):1307-12.

樹状突起内での情報処理に関する論文です。
これまで理論的には、似た情報の入力がクラスターを作っていると都合が良いのではないかと考えられていました。
しかし、生きている動物の神経細胞で
実際どうなっているのかは分かっていませんでした。
著者らはマウスの第一次視覚野の神経細胞を使ってこの問題に取り組みました。

結果としては、

マウスの第一次視覚野の神経細胞にも方向選択性が存在する。
しかし、活動電位を発生しないレベル(subthreshold)での脱分極には方向選択性がみられない。
ある方向に対応する入力は、樹状突起ないに散在していた。つまり、決してクラスターなどは作っていなかった。

ということが分かりました。

今後同じ方法で様々な種類の神経細胞の入力様式が明らかとなっていくことでしょう。
今まで理論的にしか議論できなかった問題が、どんどん実験で検証できるようになってきていて、本当に良い時代に生まれたと思います。
評価: ★★★★★★★★★☆

夢かもしんない 1 (ビッグコミックス)/星里 もちる
¥509
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星里もちる という作家さんをご存知でしょうか?
私は本当に大ファンで、中学時代から現在までこの作家さんのマンガを買い続けています。
リビングゲーム、結婚しようよ、オムライス etc.....小学館に移られてからの作品は全部持っている(ハズ)です。

そんな数ある星里作品の中でも最もお勧めなのが、

ハッピーですか?

のフレーズで有名なこの作品。
以下はWikipediaよりあらすじです。

加勢晴夫は妻と娘がいるシステム販売会社の中堅社員。誰もを幸せにする為に自らの多少の無理はする主義だった。それにより家庭に仕事を持ち込み休日 も仕事をする羽目となっている。これも妻子の幸せの為だと考えている。しかしその結果、妻や娘との仲は上手くいっていない。その一方で同僚の後輩に気になる女性がいる。

そんなある日、加勢の目の前に見知らぬ女の子の幽霊が現れて、「ハッピーにしてあげる」と宣言する。


基本的に世の中思い通りに行かず、何かを我慢しながら生きている人がほとんどだと思います。
大人になるというのは、ままならない中に幸せを見出していくことができるようになっていくことかもしれません。
そういったことを考えさせてくれる深い作品です。
特に最終巻(5巻)でのすみれちゃんとの別れは本当に泣けます。

本当にお勧めですので、だまされたと思って一度読んでみてください。

評価: ★★★★★★☆☆☆☆

モテキ(4.5) (イブニングKC)/久保 ミツロウ
¥460
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以前 モテキについて、「終わり方が気にくわない!」と書きましたが、今日本屋に行ったらまさに読みたかった、いつかちゃんのアフターストーリーが発売していました。
早速買って読んだのですが、、、、むしろ後半のインタビュー記事の方が面白かったです。
作者の久保さんの本音が良くわかる一方で、だから読んでてイラっとするんだろうなと変に納得しました。

久保さんは実は女性なのですが、モテキでは彼女の「男に対する不満」をぶちまけてるんだと思います。
例えば以下のセリフ、

少年誌だと、女の子が当たり前のように自分のことを好きでいてくれたりとか、処女のままで「私、あなたのこと好きだよ!」みたいな態度とってくれるとかしますよね。「んな都合のいいこと考えやがって!」みたいなところを求められると、こっちとしてはひねくれてくるわけですよ。で、世の男子はみんな、可愛い女の子を好きなんだろうけど、それに伴う面倒くさいことっていうのを誰も描かないのなら、「すみません私が描かせて頂きますよ」みたいな。

ずっと週間少年マガジンという少年誌で描かれていたわけですが、そこで要求されていた男(少年)に受けるマンガに対して、女性ってこんな生き物じゃないぞっていう気持ちがあったんでしょうね。

僕も女目線で見た「男性像」が気に食わなくて、若干女性嫌いになっているきらいもあります。
だから、作者の抱く憤りには共感できる一方で、なんだか自分が責められている気がして、だったら女だってどうやねん!、ていうイライラを感じるんだと思います。

結婚したりして人生にもっと余裕を持てるようになれば、もっと楽しめるマンガなんでしょうね。
10年後くらいにもう一回読んでみます。