群馬へ向かう車の中。昨日電車でたまたま同級生の南と会った。南とは8年間ずっといっしょにバスケをしてきた。唯一小学校から高校までずっといっしょにバスケをしてきたやつだ。南はとにかくバスケが大好きで練習が終わってもずっと誰かを誘って一対一をしていた。中学の夏休みは毎日、朝から昼まで練習してそのあとタダで使える市民体育館に行って暗くなるまでみんなで一対一したりシューティングしたりしていた。どこかでバスケをしようとしたら必ず南もいた気がする。中学ではおれがキャプテン、南が副キャプテンをしていた。高校に入っても南は副キャプテンをしていた。おれはスタメンにすら入れなかった。南は最後の大会で県の優秀選手に選ばれ表彰されていた。自分に自信満々でいつも強気、勝気な南にどこか嫉妬していた。高校卒業ぶりに会った南は何も変わっていなかった。変わっていたのはあいつが警察官になっていたこと。しっかりした公務員だ。最寄駅はお互いあの頃と同じ。いっしょに帰りながら南の話を少し聞いておれの話を少しした。こういうとき、いつもおれは自分がどう思われているんだろうと気が少し小さくなる。大きく見える南に少しでも見栄を張ろうと自分のバンドの必要ない自慢をしようとしたけど、口から出る寸前でやめた。そのあとはバスケの話ばかりしていた。凄く懐かしかった。そのあとおれは自転車で1人家まで帰った。懐かしい気持ちになったから高校の頃聞いていた曲を聞こうと思って、Northern19を聞いた。今日対バンだったんだ、あのとき聞いていたバンドと。憧れだった人が今日おれらのイベントに出てくれて、しかもおれらのこと大好きって言ってくれてるねん、やばくない?ほんとはこれも南に言いたかった。口から出る寸前でやめた。まだまだ頑張ろうと思った。
4月23日日曜日。