所属している社交クラブでは月例会があり、役員を始めてから、壇上にあがって話すことが増えた。去年の夏からは毎月、話さなくてはならず70人から、多い時には90人以上の前で話さなければならない、しかも英語で!とここまで書いたら、同情してくださる方が多いのではと思う。
多少慣れたが、それでも毎回、憂鬱だし、終わった後は、一日中反省会というか、思い出したくないけど、思い出しては悶々としている。
ガーディアン紙にサイコセラピストのフィリッパ・ペリーの人生相談が連載されていて、先々週はimposter syndromeに悩む人の相談だった。発言を積極的に推奨される家庭環境ではなかったため、ミーティングなどで発言することに苦手意識があり、そのため昇進のチャンスを逃している気がする。。。他の人たちは人前で話すことに慣れているようで、そういう人たちが得しているように見えるという内容で、「あぁ、分かる、分かる」と共感しながら読んだ。
回答のなかで、フィリッパ・ペリーが、人とのコミュニケーションではlinking gapということが起こる、ということを書いていた。自分が他者に与えているイメージと、相手が受ける自分の印象に違いがあるらしいということ。例えば、誰かに対して、自分は「あぁ、悪く思われている」と思っていたら、実は相手は好感をもっていたというギャップ。
数日前、同じ役員をしている人と、月例会の話になり、「わたし、人前で話すのが大嫌いなのに、話さなきゃ行けないのが憂鬱」と言ったら、「えぇ、あんた、すごくいいスピーカーよ。ナチュラルで、聴衆の注意を惹きつけることができている」と言われ、びっくりした。最初は、慰めで言ってくれているのか、と思って聞いていたが、そうでもないらしかった。毎回、心臓をバクバクさせながら、言葉がスムーズに出てこなかったり、「わたし、なに喋ってんだ?」とパニクっていても、気づかれていないようだった。
何度か経験してわかったのは、やはりわたしの場合は、事前に練習することが大切だということがわかった。ぶっつけ本番で、その場で自然に話せる人もいるだろうが、わたしの場合は事前にスピーチの内容を書き、何度か声に出して、練習する。声に出して読んでみると、スピーチの内容にぎこちないところがあるかどうか分かるし、何度か練習することで、口が覚えるので、多少緊張しても、案外言葉がスムーズに出ると思う。そうすると、原稿をそんなに見ずに、聴いている人たちを見ながら、話すことができる。
とはいえ、あんまり進んでやりたいことではないので、この夏でお役御免になるのでほっとしている。それにしても一年経つのが本当に早い。もうすぐ4月。日本を離れているとすっかり忘れてしまうが、日本では4月1日はおおきな節目の日で、新しい生活をスタートする人たちが多いことと思う。新しい生活はやはりどこか緊張を伴うので、日本にいたときは、4月はあんまり好きな月ではなかった。
アイルランドの4月は、夏休みが視界に入っているので、なんとなく一年の終わりを感じさせる。それもなんだか、落ち着かない。
ダブリンも桜の季節
