当たり前に思い込みでやってきたこと。同じことを何度か注意受けてきても打ち崩せないほどの鉄壁の誤解。ああ恥ずいし。まあ、進歩を妨げてきた原因がまた一つ取り除かれた。そう思えば少し救いになる。

 

 杖道の操作は振り下ろして打つ動作で擦る。そのことはこれまで幾度も口酸っぱくして指導されてきた。そしてそれに応えるように私も杖を擦って打ち下ろしてきた。

最近では「だいぶ、カッコが良くなってきたよ。」と嬉しいコメントを頂き少し得意げにアホみたいに杖を振っていた。

 

 先日稽古でのこと。打ち込みが終わり型に入る前、道場主の先生が霞を解説した。その中で型の最初に逆手打ちがあるのでその解説を丁寧にされていた。

 「…だから、擦るのは大切でちゃんと擦る。そして、擦ったあとこのように(ブン!と杖を振り下ろす動作)と太刀を落とす。」

 

…。

 

 え?今なんと?

 

 擦った後、太刀を落とす?

 

 これまで擦る動作は相手の太刀に触れるときに行うと解釈していた。だから少し前に教えて頂いた、「力はいらない。擦ることで力が加わるのだ。」という教えを結構素直に受け取っていた。またそのことが分からないという先輩に対して、何故分からないのだろうと不思議だった。全て私の誤解だったのだ。

 考えてみたら相手に触れている間擦るってどんだけ達人じゃん。