がんと退化病 | 中島旻保の大人の絵日記

中島旻保の大人の絵日記

医療者でありながら一方では、政治経済のことになると言いたい事が沢山あるそんな中島旻保のコラムとも言える絵日記

 老化という言葉と並行して言われているものに「退化病」という病があります。「退化病」は医学的正式名称ではありません。この病は現代の便利すぎる生活によって身体機能や免疫力が低下していく現象です。つまり「退化病」とされるような生活スタイルは、生活習慣病の温床であり、がんもその延長線上にあります。

 「退化病」とは単なる老化や病気ではなく、現代社会の便利さや快適さの裏で静かに進行する〝機能の衰え“の総称とも言えます。もし気になる症状や生活習慣があればそれが「退化」のサインでもあります。

 

生活習慣は、「退化病」の一因とされると同時に、がんの発症を高めることがわかっています。例えば運動不足による代謝の低下、肥満、免疫力の低下で大腸がんや乳がんのリスクが上昇します。また、加工食品の多食によって、炎症や酸化ストレスの増加が起こり、胃がんや大腸がんのリスクが上昇したりします。最近多いのは、睡眠不足や慢性的ストレスのよってホルモンバランスの乱れや免疫抑制によってがん細胞の増殖を助長が見られます。「退化病」にならないためにも自分の生活を見直すことが大切です。