私は医療者ですから、皆さんが無病息災で幸福な生活を願っています。しかし、世界平和を祈っても、どこかに争いが発生しますし、病気にもなります。小説家の幸田露伴が「人間には病気はつきものだ。たまに病気にかかったからといってジタバタしないことだ。病気とはいつか遭遇するものだと構えておいた方がよい。」「病気もかからない努力をしながら、病気にかかったらどう対応すればよいか考えておくべきだ」とは言え病気は嫌なものです。
自然治癒力を損なうような病気の原因は、社会がつくりだしていることが多いものです。もし病気を根絶しようとすれば、個人と社会の区別をなくす必要があります。つまり、為政者が病気を社会の問題として捉え、扱う必要がります。