コロナ以降、亜鉛やビタミンDの重要性が叫ばれるようになり、医療機関で亜鉛製剤を処方されている患者さんが増えてきました。
その患者さんの中に、「病院でもらった亜鉛の薬を飲むと気分が悪くなるんです・・・」と言われる方が結構おられるので、なぜだろう?とずっと思ってました。
血液検査をすると亜鉛が低いからプロマック(ポラプレジンク)を処方されているのですが、飲めないとなると亜鉛欠乏は改善されません。
飲めないし困ったな・・・ということで患者さんも希望もあり亜鉛のサプリを処方しました。
そうしたら・・・「全然気分が悪くなりませんこれなら飲めます
」と。
2ヶ月ほど服用してもらってちゃんと亜鉛が上がっているかどうか血液検査で確認してもらっていますが、ちゃんと上がっていました。
あー、良かった。
それにしても、なぜ、こんなにも亜鉛製剤「プロマック」を飲んで気分が悪くなる人が多いんだろう・・・と調べてみたら理由が分かりました
なんと、亜鉛単剤で銅が入ってなかったのです。
亜鉛と銅は拮抗して働きます。
つまり亜鉛が上がると銅が下がる、銅が上がると亜鉛が上がる。
だから亜鉛を投与する際は銅も一緒に投与しないと、銅不足になってしまうのです。
銅が不足すると銅欠乏性貧血になります。
その他にも銅が欠乏すると以下のような様々な症状が引き起こされます。
① 貧血(小球性または正球性)
銅は鉄の代謝に関わっており、不足すると鉄を有効に使えなくなり「鉄抵抗性貧血」になります。
鉄剤で改善しない場合、銅欠乏が疑われることもあります。
② 白血球減少(特に好中球)
免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなる。
③ 末梢神経障害
手足のしびれ、感覚異常、歩行障害など。
ビタミンB12欠乏と似た症状が出ることもあります。
④ 歩行障害やバランス不良(脊髄後索障害)
銅は中枢神経系の機能維持にも関与しており、欠乏が続くと小脳失調様の症状が出ることもあります。
⑤ 骨異常
成長期では骨形成不全、成人では骨粗鬆症リスクの増加。
⑥ 皮膚や髪の色の異常
メラニン産生に関与する酵素(チロシナーゼ)に銅が必要。
だから亜鉛と銅は一緒に摂る必要があるのです。
これ、分子栄養学では常識なんですけど・・・
まさかプロマックに銅が入ってないとは衝撃でした。
栄養素について知識の無い人が薬を作ったのでしょうか
亜鉛と銅を一緒に摂る際も注意が必要。
その配合比は亜鉛10に対して銅が1が理想と言われています。
診療所で処方しているサプリメントも10:1の設計になっています。
保険薬ってなんでこんなにもセンスがないんでしょう
ビタミンD製剤も活性型だから過剰摂取したら蓄積するし・・・。
以前からプロマックを服用して気分不良や体調不良の患者さんがたくさんおられたので疑問だったのですが、調べて解決してスッキリしました
プロマックを服用されている方は銅欠乏にご注意下さいね。
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