最近、医師サイトでは病院やクリニックの経営難の話ばかりが毎日のように報じられています。
今回はアンケート調査の結果です。
読んでいてつらくなりますね
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開業医の18.6%が「閉院を検討」
「稼働率が80%を超えない」病院幹部26.7%が減床検討
医療機関を取り巻く環境が厳しさを増す中、今後規模の変更などを考えているか尋ねたところ、開業医の18.6%が「閉院を検討」していると回答した。
開業医からは「12時間連続診療に日曜もバイト。心が折れそう」「良心的な医療を続けると経営が悪化する」「保険診療では必要経費が払えない」など悲痛な声が上がった。
病院幹部は26.7%が「規模縮小を検討」と回答。
病床稼働率の低下や人員確保の難しさを要因として挙げる声が目立った。
規模変更の見通しをたずねると、開業医の18.6%が「閉院を検討」と回答した。
病院幹部では「規模縮小を検討」が26.7%に上り、「閉院を検討」も4.7%だった。
一方で、病院幹部の7.4%は「規模拡大を検討」と回答した。
地方の病院幹部「稼働率が80%を超えない」「赤字改善には減床しかない」
・稼働率が80%を超えない【病院幹部、病床などの規模縮小を考えている、和歌山県、公的・公立病院、人口20万人未満の市町村】
・稼働率が上がらないので病床を持っていても仕方ない【病院幹部、病床などの規模縮小を考えている、滋賀県、公的・公立病院、政令指定都市・県庁所在地(および同規模の地域)】
・県域の人口減少もあって病床利用率が約80%とコロナ前の水準に戻らず、また看護師の確保も難しいため、2025年度から病床数を削減する【病院幹部、病床などの規模縮小を考えている、兵庫県、公的・公立病院、人口20万人未満の市町村】
・看護師確保が主な原因。無理に業務内容を増やすと、離職につながるという悪循環に入っている【病院幹部、病床などの規模縮小を考えている、沖縄県、市中病院、上記以外の人口20万人以上の市】
・人口当たり急性期病院が多い。医療ニーズのミスマッチ。人財確保困難の中、人件費、材料コスト、物価高などによる赤字の改善にはダウンサイジングしかない【病院幹部、病床などの規模縮小を考えている、鹿児島県、市中病院、政令指定都市・県庁所在地(および同規模の地域)】
・栃木県では病床数適正化支援事業があって、病床を1床減らすと4,104千円/床をいただける【病院幹部、病床などの規模縮小を考えている、栃木県、市中病院、政令指定都市・県庁所在地(および同規模の地域)】
・包括的医療を中心に展開していこうと考えていたが、新病院建設が延期され、改修工事が開始されている。新たな診療機能を盛り込むことが困難な状況にある【病院幹部、考えていない、宮城県、公的・公立病院、人口20万人未満の市町村】
開業医「睡眠4時間、心が折れそう」「診療報酬改悪で傷深くなる前に…」
・1日12時間以上の連続診療。昼食は抜き。睡眠時間4時間。日曜日もバイト。これだけやっても経営は厳しい。心が折れそう【開業医、病床などの規模縮小を考えている、愛知県、人口20万人未満の市町村】
・診療報酬に振り回されること、人を確保するのに疲れました【開業医、閉院を考えている、長崎県、へき地・離島】
・報われなく、疲れるだけ【開業医、閉院を考えている、山口県、人口20万人未満の市町村】
・通院精神療法の減額で著しくモチベーションが下がりました。良心的な診療を続けることでかえって経営が悪化するようではやっていられません【開業医、閉院を考えている、大阪府、上記以外の人口20万人以上の市】
・物価の上昇に逆らうような診療報酬の改悪がこれ以上進むようなら、傷が深くなる前に、閉院への道を考えなければならない【開業医、閉院を考えている、新潟県、人口20万人未満の市町村】
・保険診療では、必要経費が払えないため【開業医、病床などの規模縮小を考えている、東京都、政令指定都市・県庁所在地(および同規模の地域)】
・おそらく、近いうちに収支バランスがイーブンになり、自分の給料が無くなる時が来ると思う。その時に自社ビルを土地ごと売り払って、妻と二人で田舎(あえて医療過疎地)暮らしを予定している【開業医、閉院を考えている、神奈川県、上記以外の人口20万人以上の市】
・後継者がいないため【開業医、閉院を考えている、京都府、政令指定都市・県庁所在地(および同規模の地域)】
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「開業医がボロ儲けしている」という報道が今まで多かったですが、ボロ儲けしている開業医はごくごく一部ではないでしょうか。
開業医の中に美容外科が含まれているのでしょう。
美容外科は一般的な病気を治す診療とは違うため、統計から外した方が実態が分かりやすいと思うのですが・・・。
私も皮膚科医時代に美容バイトに行ったことがあるので時給や給与の高さは知っていますが、まぁバブリーでしたね
病人を治療するのではなく、健康な人を美しくするという意味で「医療」とは一線を画す領域だと思います。
普通のクリニックと美容クリニックを一緒にするのはちょっとかわいそうかな・・・
そもそも美容は自費ですしね。
保険診療のクリニックとは全く業態が違います。
今まで何度も医療に関する記事をブログでシェアしてきましたが、保険診療って国が決めたルールの中で、国が決めた治療しかできないし、値段は自分で決められないから、数を診て稼ぐか、点数の高い治療をするしか売上げを上げる方法はありません。
保険診療で儲けようとすると患者さん一人1分くらいで診察して、1日150人くらい診るか、必要のない手術をたくさんやって「金になる」患者さんを囲い込むかしかないわけです。
肛門科で開業した先生が「肛門科だけで儲けようとすると、いっぱい悪いことせんと儲からへん」と言われていたとおり、「点数を稼ぐ」しかないのです。
まじめに良心的にやっていたら儲かりません。
一人一人丁寧に診察していたら1日に100人も診れないですよ
1日12時間以上の連続診療。
昼食は抜き。
睡眠時間4時間。
日曜日もバイト。
これだけやっても経営は厳しい。
心が折れそう
この先生はまじめに診療されているのだと思います。
心だけでなく体も心配です
良い診療をしている先生が報われないシステムが保険診療ですね
報われなく、疲れるだけ
本当に閉院を考えたくもなりますね
おそらく、近いうちに収支バランスがイーブンになり、自分の給料が無くなる時が来ると思う。
実はお恥ずかしいことにうちの診療所も儲かってなくて、15年くらい院長は給料を取っていませんでした
院長は診療所の経営者なので、売上げから職員の給与や家賃、薬やサプリなどの仕入れ、光熱費(これが月50万円くらいするのよ)などなど諸々の経費を引いて、残った分が院長の収入ということになるのですが、何も残らずゼロあるいはマイナス・・・という時期が長くて、つまり税金を払っていませんでした
だって収入ゼロなんだもん・・・
うちの家庭の収入は私の給与だけで賄っていました。
医者なのになんでこんなに貧しいのよ・・・と思ったものです。
税理士からも「先生のところはお子さん、私学の医学部は絶対に無理ですから、国公立に行ってもらって下さいよ」と釘を刺され、頑張って国公立に行ってくれたので助かりました
サラリーマンの父が私の経済状態を見て「医者ってこんなに働いてるのにこんなに儲からないのか・・・」と愕然としてましたね。
当時は四六時中入院患者さんがいて、休みは一日もありませんでしたから
大手企業のサラリーマンの父は信じられない様子でした。
だから開業医の平均年収が3千万円というニュースを見たとき、それは美容外科の先生も入ってるやろと思いましたね。
多くの先生がそう思ったのではないでしょうか。
まじめに良心的にやっている開業医に生き残ってほしいのに、そういうところがつぶれて、過剰診断・過剰手術・過剰医療をやっているところが生き残るという皮肉なシステム。
本当に何とかならないかなぁ。
まじめに良心的にやっている先生が報われるようなシステムを作らないといけませんね。
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