溜まりに溜まっている患者さんアンケート。
2年分、きっちり溜まっています
アンケート記事は患者さんから大人気で、自分が書いたものが掲載されるとすごく喜ばれてお礼を言われることもしばしば
ご自分の治療の参考にされているようで、アンケートを読んで励まされたと言われます。
週に1記事は書いていくようにしますので楽しみに待ってて下さい
今日ご紹介する患者さんは50代女性。
長年、痔(脱肛)で悩んで来られ、近所の病院で手術と言われた患者さんです。
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この患者さんは10年前から脱出症状があり気になっておられました。
排便すると中から大きなイボ痔が飛び出してきて指で押しこまないと入りません。
出たままにすると擦れて痛くなります。
近医を受診し手術しないと完治しないと言われセカンドオピニオンで私の外来に来られました。
診察すると大きなイボ痔(痔核)があります。
かなり大きいので排便したら出てきて当然。
そして肛門の中が便まみれでした
こんな便通だから痔になっちゃうんですよね・・・
ちゃんと理由があって痔になりますから。
とにかく便を出さないことには奥の診察ができないので坐剤を入れて出して来てもらいました。
しっかり便が出た。
2回トイレに行った。
と言われたのですが、診察するとまだ便がある
しかも少量ではなくしっかりとした量です
だから浣腸をして出し切ってもらいました。
これだけ便を溜めて便を出す力が弱くなっていたら、ずーっと四六時中、肛門に便が充満してるので、便の重みと圧迫で、肛門は「うっ血」して腫れた状態になります。
便という「重し」を載せて生きてきたから、こんな立派なイボ痔(痔核)が出来てしまった。
その「重し」である便を取り除いてあげなければ肛門にかかる負担は無くならず、イボ痔(痔核)はどんどん大きくなっていく。
出来てしまったイボ(痔核)は無くなりませんが、便という「重し」をどけてあげるだけで「うっ血」がとれてイボ痔(痔核)が小さくなるケースは本当に多い。
この患者さんはIII度の脱肛なので医学的には手術適応です。
前医で手術と言われても仕方ありません。
それが医学的には正解です。
だけど便をちゃんと出すだけでイボ痔(痔核)が小さくなったり、出てこなくなることもあるので、まずは出口の便秘を直してみることにしました。
そして2週間後・・・
坐剤にはすっかり慣れて習慣化できていました。
残念ながらイボ痔(痔核)は無くなりません。
排便したら出てきます。
指で押し込まなければ入りません。
だけど大きさが少し小さくなって戻しやすくなっていました。
ちゃんと戻るので痛みも出血も何も症状なし。
医学的には手術適応ですが、排便も普通にできて、痛みや出血もなく、何も困ったことがないので手術せずに痔と上手く付き合うことに。
嫌になったら、もう限界だ〜となったら、あるいは、うっとうしいから手術したい
と思ったら、その時に手術を考えればいい。
何も今あせってする必要はありません。
痔はどこまでいっても良性疾患。
放置しても死にません。
ひどくなってから手術をしても手遅れになることはないので、納得いくまで付き合ってもいいんです。
「棺桶まで持っていきます。自分の体の一部だし、自分が生み出したものなので」
と言われて手術せずに20年以上付き合っている患者さんも多いです。
この患者さんも2回目の通院で終了となり、あとは自己管理となりました。
年に1回のオシリ検診に来られるかどうかも自由です。
近医で坐剤を出してもらって、うちの診療所には来られない方もおられますから。
通って来ない方もどうぞ排便管理だけは生活の中で続けて下さいね。
虫歯が治ったからって歯磨きをやめないでしょう?
虫歯にならないように歯磨きは毎日するはずです。
坐剤はそれと同じ。
オシリの歯磨きだと思って下さい。
癖になったりしませんのでどうぞ安心してずっと続けて下さいね。
患者さんのリクエストで復活させた
化粧品と発酵素するりの記事は
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