美容医療は美容を専門にしている医師に受けて | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

私は元皮膚科医という異色の経歴を持つ肛門科医です。

 

医師になって最初の4年間だけですが皮膚科医をしていました。

 

当時は皮膚科の中に形成外科があり、一緒に仕事をしていたのですが、最近は形成外科が独立し、皮膚科と形成外科は別々の診療科になっている大学がほとんどでしょうか。

 

一緒に仕事ができ、形成外科の手術を体験できたことはとてもラッキーだったと思います。

 

当時は「美容なんて」と揶揄されることが多く、美容を勉強するためには特定の病院、限られた医師の所に勉強に行かなければならない状況でした。

 

そんな経歴もあって私には美容を専門にしている友人や後輩、先輩がたくさんいます。

 

彼ら(彼女)たちはプロフェッショナルです。

 

美容を専門にしている医師は肛門科を専門にしている医師と同様、非常に少ないです。

 

また専門外の医師の参入に悩まされているという点でも非常によく似ています。

 

今日は医師サイトに掲載されていた日本美容外科学会理事長の武田先生のインタビューをご紹介。

 

「直美(ちょくび)」って何だ?

 

と思っていたら、2年間の臨床研修が終わったら内科や外科などの医局に所属して後期研修をせずに、いきなり美容医療に行く医師のことを指すらしいです。

 

まずは記事をお読み下さい。

 

 

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厳しい診療科からの「回避行動」で美容医療へ - 武田啓・日本美容外科学会理事長に聞く

「直美(ちょくび)、年に200人くらいいるのでは」

医師偏在に関する議論で、問題視されるのが美容医療の道に進む医師の増加だ。

 

2年間の臨床研修後、すぐに美容医療の道に進む医師を形容し、「直美(ちょくび)」との言葉も生まれるほどだが、実態はどうなのか。

 折しも厚生労働省が「美容医療の適切な実施に関する検討会」を発足させており、同検討会の構成員であり、日本美容外科学会(JSAPS)の理事長を務める北里大学医学部形成外科・美容外科学教授の武田啓氏に美容医療を巡る現状をお聞きした(2024年7月22日にインタビュー)。



大学の形成外科では美容医療志望はわずかだが…


――北里大学形成外科の専攻医の定員は1学年5人です。最近の動向はいかがですか。またどんな医療に従事したいと考え、入局されるのでしょうか。

 2022年度9人、2023年度3人、2024年度5人という状況です。年による差があり、応募が多い時もあれば、定員に満たない時もあり、ここ10年で見れば平均4人です。

 形成外科は19の基本領域の一つであり、専門研修プログラムは4年間、その後は大学病院や市中病院など様々なキャリアを歩まれます。大学病院の形成外科ですから、先天性疾患の治療や乳がん切除後の乳房再建、外傷形成外科やマイクロサージェリーなどの分野を目指される方が多いです。中には美容医療の道に進まれる方もいますが、その数はそれほど多くはありません。



――その一方で最近、「直美(ちょくび)」と言い、2年間の臨床研修修了後に、そのまま自由診療の美容医療の分野に進まれる方が増えていると聞きます。

 関連の学会の新規入会者や大手のクリニックの採用状況などを見聞きする機会があり、その話を総合すると「年間200人くらいいるのでは」と言われています。

 

厚生労働省は、医師の偏在是正に向け、専門研修のシーリングで各領域の定員をコントロールしようとしている時に、多くの医師が美容医療の分野に流れてしまっては、その前提が崩れてしまうでしょう。

 

国公立か私立かを問わず、医学部には国の税金が投入されています。

 

医師になった以上は、それを国民に還元する役割も担っているのではないでしょうか。


臨床研修のみでは知識・スキル等は不十分

 

――「直美(ちょくび)」の場合、医師の知識、技術などの面で問題はないのでしょうか。

 美容目的であっても、人に何らかの侵襲を加えることには変わりはありません。

 

二重まぶたにしたり、皮膚のピーリングなどの比較的簡単な手技でも、縫合のスキルや、解剖、創傷治療などの知識が必要です。

 

麻酔を伴う場合には、万が一に備えて、救急対応もできなければいけません。

 今の臨床研修は各診療科を短期間ずつローテーションするやり方であり、2年間で美容医療に必要な知識、スキル、経験、さらには倫理観を身に付けることは難しいのではないでしょうか。



――自由診療では期待値が高いので、結果が悪かった場合のトラブルのリスクも大きいのでは。

 その通りだと思います。見た目の仕上がりを求める美容医療では、患者さん自身が結果を把握できます。それだけシビアな世界なので、相応のスキルがなければ医師は淘汰されるはずです。



厳しい診療科「十分な対価が得られていない」

 

――そもそもなぜ美容医療に進む医師が増えているとお考えですか。

 心臓外科、脳神経外科、一般外科などの分野で、なり手がなぜ少ないかですが、一つはやはり仕事が大変であることが挙げられます。

 

世間一般からすれば、医師の給与は高いと思われていますが、本当に厳しい仕事に対しての対価は、決して十分ではないと思います。

 

それ故、「回避行動」として、美容外科や在宅医療の世界に流れる。

 

このような選択をする若手医師がいることを前提に、学会レベルだけではなく、日本の医療行政全体で考える必要があるでしょう。

 診療報酬の関連で言えば、他の分野でも課題があります。例えば形成外科の場合、「見た目」が問われますが、皮膚腫瘍切除でも仕上がりの良さは診療報酬では評価されません

 

診療報酬の限界とも言え、医師の「腕」が評価される自由診療志向を後押ししている一因ではないでしょうか。


美容医療の質担保、何らかの専門医取得は必要


――厚労省の「美容医療の適切な実施に関する検討会」では、診療面と運営面の双方について検討していく方針です。自由診療において、一定の質を担保するにはどんな仕組みが必要とお考えですか?

 


 広告の在り方も含めて、美容医療をめぐる問題は多岐にわたります。質の問題に限っても、そもそも学会に入らず、美容医療に従事されている医師がいます。

 

形成外科の専門医取得には、専門研修プログラムのもとで4年間研修し、筆記試験と面接試験に合格する必要があります。

 

形成外科の専門医取得で美容医療を行うのに十分とは言いませんが、最低限必要な素養と考えています。

 

それ以外の美容系の学会でも専門医制度を運営しており、その内容には開きがあるとはいえ、美容医療の質担保には、何らかの専門医の取得が必要でしょう。

 もっとも、自由診療において専門医取得を義務とすることはできません。

 

あまり規制を強くすると、真摯に取り組んでいる医師や診療所にとっては、かえって負担になってしまいます。

 

だからこそ美容医療を受ける人に、どんなキャリアの医師が美容医療に従事しているかを知っていただきたい。

 

現状では専門医の仕組みなどについてご存じない方が多いので、専門医取得の有無は選ばれる基準になっていないのです。

 治療の有用性や有害性に関するガイドラインの整備や情報発信も必要です。

 

日本美容外科学会(JSAPS)を中心に、美容医療に関する5学会は「美容医療診療指針」を策定しています(JSAPSのホームページ参照)。

 

最新は2021年度改訂版です。美容医療の分野では、薬機法未承認の薬や材料が使用され、現場でどんどん新しい治療法が試されます。「この材料を使ったらこんなトラブルがあった」などの事例も集め、医師だけはなく、患者さんにも参考にしてもらう。美容医療はとても身近になっていますが、医療である以上、リスクも伴うものであり、患者さんにもよく考えて受けてもらいたい。

さらには、医師ではないカウンセラーが、手術について説明したり、手術の適応か否かを決め、それに沿った手術を医師が行うといったケースもあります。

 

どの材料を使うか、どんな治療法を選択するかで仕上がりが異なってくるなどと説明されると、当初の想定より治療費は高くなってしまいがちという問題もあります。

 

こうしたやり方の中で医師法に抵触する事例があれば、今の法制度で対応していくことが必要です。

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私も皮膚科医の頃は顔のホクロや粉瘤を取る手術をしていました。

 

幸い、形成外科の先生に手術手技を教えてもらえたのでとてもラッキーだったと思いますが、美容をやるには顔面の解剖を全て把握しておく必要があります。

 

今流行のヒアルロン酸注射も解剖を分からずにやると非常に危険であることは医師にも施術を受ける患者さんにもあまり知られていません。

 

鼻に行く動脈にヒアルロン酸が注入されると鼻が腐ってしまって悲惨な状態になってしまう。

 

だから必ずヒアルロニダーゼというヒアルロン酸を溶かす注射薬を持っておかなければなりませんが、これが高価なのです。

 

事故は滅多に起こらないから・・・

ちょっとシワに注射するだけだし大丈夫だろう・・・

 

と安易に考えて注射をしている医師に限ってヒアルロニダーゼを置いてなかったりする。

 

早く注射しないと後戻りできません。

 

専門外の医師ほど、いや専門外だからこそ「甘く」見てしまうのは美容医療も肛門医療も同じですね。

 

困って専門医に電話して泣きつくということが美容医療の現場ではあるそうです。

 

そうやって結局「専門家」が非専門医の尻拭いをする。

 

自信がなければ

経験不足で未熟なら

 

何も無理してそんな施術や手術をやらなければいいのに・・・と常々思っていますが、そこは専門外の強みなのでしょうか。

 

何も知らないからチャレンジ出来るようです。

 

それとも金儲けのためでしょうか。

 

 

私の経歴を知っている患者さんからは美容の相談をよく受けます。

 

そこで美容医療を真面目にやっている専門家を紹介するのですが、その際、必ず形成外科出身の先生を選ぶようにしています。

 

形成外科をやらなければ顔の手術や注射などの施術は安全に正しくできない

 

と考えているからです。(私の経験上)

 

美容をやるからには形成外科をやれ

 

と言いたい。

 

 

形成外科を経ずに美容をやっている先生は真の専門家とは言えないと思うのです。

 

最近では外科や肛門科の医師が美容をやっているケースを見かけますが非常に危険だと思います。

 

美容をやるからには皮膚科と形成外科で修練を積んでからお願いしたい。

 

患者さんのために。

 

 

患者さんからは専門性は見えません。

 

とても分かりにくいと大勢の患者さんから言われました。

 

肛門科に関してはこの記事を読んで頂ければ専門家を捜し当てられると思います↓

 

日本の肛門科の歴史と現状〜専門の医師を見分ける〜

 
美容の専門家の探し方も同じです。
 
医師の経歴を見ましょう。
 
形成外科の経歴があるかどうか
できれば皮膚科と形成外科両方あると嬉しい。
 
ただ美容医療にも様々な分野と手技があり、それぞれ得意分野や専門性が分かれます。
 
眼瞼下垂の手術を得意とする先生もいれば、フィラー注入を専門にしている先生もいるし、ボトックスが得意な先生もいる。
 
だから悩み別に紹介先を変えています。
 
そして美容医療ほど医師の腕が試される科はないと思います。
 
非常に厳しく患者さんから評価されます。
 
そして結果が全てです。
 
これほどシビアな科はないと言える。
 
 
だから美容やってる医者がチャラいとか医者っぽくないとか、金儲けだけだとか、そういうこと言う人がいますが、本気でやってる先生達を知っているだけに「それは本気の美容じゃない」と言いたい。
 
 
美容医療は肛門医療以上に闇が深いです。
 
どうかホンモノの先生に出会って下さいね。
 
うちの患者さんたちは困ったら診察室で相談して下さい。
 
コッソリ教えますのでニヒヒ
 
 
あと、こんな記事もあったのでシェアしときます。
 
エステと美容医療とは違いますので↓
 
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美容医療「ハイフ」で熱傷 20代女性がサロン側を提訴
 
2024年8月9日 (金)共同通信社


エステサロンで医師免許のないスタッフによる高密度焦点式超音波(HIFU、ハイフ)を用いた違法な施術で脚にやけどを負ったとして、東京都に住む20代の女性会社員が8日、サロンの運営会社に約415万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。

 ハイフは超音波を皮下組織深部に照射して高熱を与える施術で、たるみの改善や痩身(そうしん)に効果があるとされる。
 
訴状によると、女性は2021年、両脚にハイフの施術を受け、左太もも内側に点線状のやけどを負い、治療後も複数の痕が残ったという。

 消費者安全調査委員会(消費者事故調)によると、15年11月~22年12月のハイフの事故件数は計135件で、うちエステサロンでの発生が約7割を占める。
 
厚生労働省は今年6月、ハイフによるやけどや神経傷害などの健康被害報告を受け、施術は医師に限るとの通知を出した。

 弁護団長の川見未華(かわみ・みはる)弁護士は都内で開いた記者会見で「厚労省の通知以前から、国民生活センターなどによって医師以外による施術が医師法に抵触する恐れがあると周知されていた」と指摘した。
 
女性は「やけどの痕が目に入るたび、施術当時やその後の治療のつらさを思い出す。提訴を機に世の中に危険性を周知したい」と話した。

 運営会社は取材に「訴状が届いていないので、コメントは差し控える」としている。


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美容医療には要注意。
 
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