溜まりに溜まっている患者さんのアンケートをご紹介。
今日ご紹介する患者さんは40代の女性看護師。
他院で何度か治療を受けるも痔が悪化し治らないため受診されました。
この患者さんは今でも年に1回のオシリ健診に来られています。
もちろん手術はしてません。
上手に痔と付き合っておられます。
そんな患者さんがたくさんおられます。
何も困ったことがなければ、立派ないぼ痔(痔核・脱肛)があっても、手術せずにそのまま持っていていいんです。
不便を感じたら、つらくなったら、お別れしたくなったら、その時に手術をすればいい。
その手術のタイミングがいつ訪れるのかは分からない。
突然かもしれないし徐々にかもしれない。
手術を先延ばしにしても手遅れになったりしないので、焦って慌てて受ける必要はありません。
この患者さんは看護師さん。
だから医療に関する知識はお持ちです。
だけど看護師と言えど肛門の専門性については知らない。
それは看護師に限らず医師でも同じ。
私だってそう。
肛門科の業界のことなら分かるけれど、肛門科以外の診療科のこととなると不案内です。
要するにどんな職種でも、その業界に身を置かないと分からない。
今年の2月に2回目となるジオン注射をしましたが、治るどころか注射前より症状が悪化し、はじめて医師の手技やジオン注射に疑いをもつようになりました。
と書いておられるように、自分が患者の立場になって治療を受けて初めて疑問を持つことも多い。
肛門を専門にしている医師の探し方も分からない。
だからこの記事を書きました。
学会の専門医や指導医を持っているからと言って肛門専門の先生とは限らない。
大切なのは医師の経歴。
肛門専門施設での研修・勤務経験がある
この1点に尽きる。
患者さんの感想で書かれていたみたいに、先生が芸人さんみたいでとてもおもしろかったです。
これもよく言われます。
説明の途中で笑いをこらえている患者さんも多いです。
大まじめに痔と便秘について説明してるつもりなんですけどね
診察の結果「立派ないぼ痔です」さらに「うんこまみれです」と言われ、わかってはいたけれど驚きました。
当日の朝、3回も出たのにと。
私の外来に来られる患者さんの9割以上は毎日排便がある人です。
この患者さんのように1日に何度か出るという人も多いです。
今まで自分には間違った習慣もないのになぜ痔になったのかと不思議に思っていました。
こんなに便通がいいのにどうして痔になったのよ
その答えが出残り便秘。
間違った習慣に気付いてなかっただけ
だから痔になったの。
先生の説明のなかで印象に残ったのが「自分は加害者、おしりは被害者」という言葉でした。
この言葉は私たちの師匠の増田先生が言われた言葉なんです。
私も初めて聞いたときは衝撃でした。
短い言葉だけど本質を突いていると感心しました。
本当にその通りで、そんなオシリにしたのは誰と考えてみて。
他でもない自分なんですよねぇ・・・
坐薬を使って1日目、2日目はお腹の張りと不快感が続きしんどかった。
3日目頃から坐薬排便後、腹部不快などなくなり落ち着いてきました。
坐薬を使い始めの頃はお腹がしぶったり、あとで腸液が出てくるのが不快だったりするのですが、1週間もしたら慣れます。
だから頑張って
一度すっきり排便できても坐薬使用でまたたくさん便が出ることに毎日驚きでした。
今までこんなに大量の便をためていたのかと。
坐薬を毎日使うと、こんなにも便が残っていたのかと驚かれるでしょう。
自分のスッキリ感がいかにあてにならないかを知る。
そして、こんなに残便を溜め込んでたら痔にもなるわな・・・と納得。
そんな便通だから痔になったのだという事実を毎日トイレで突きつけられるわけです。
そこを正さずに手術をしてもまた痔になります。
だから痔の根本治療は痔の原因となった便通を治すこと。
便通を治せば手術せずに痔と上手く付き合っていけることが多いです。
だから手術と言われてもあきらめないで。
もしかして便通を治せば痔が良くなるかもしれないから。
それから専門外の先生の間違った診断や治療で悩んでいる患者さんがたくさんいることも知りました。
痔ではないのに痔と診断されて手術やジオン注射を勧められている患者さん
必要のない手術を受けたせいで便が出しにくくなってしまった患者さん
不適切な手術のせいで肛門が狭くなってしまった患者さん
そんな患者さんを毎日たくさん診ています。
専門外の医師による治療で苦しんでいる患者さんがいることを知って欲しいです。
だから肛門科は専門にかかってほしい。
困ったことに「〇〇肛門科」と看板を掲げていても、専門外の医師ということがあるので注意が必要です。
だからこちらのサイトを参考にして探して下さいね。
クリニックの看板や専門医かどうかではなく、肛門専門の病院でちゃんと修練した医師を選んで受診しましょう。
あなたの近くにもきっといるはずです。
まじめに良心的に肛門診療をやっている先生が。
診療所のセラピードッグ「ラブ」
ラブはたくさんの患者さんを癒しています
診察室のカゴの中で
寝ていることが多いので
起こして下さいね
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