溜まりに溜まっている患者さんが書いて下さったアンケートをご紹介。
今日ご紹介する患者さんは40代女性。
何度拭いてもなかなかキレイにならず、洗浄してもヒリヒリするのはどうしてなんだろうと悩み遠方からわざわざ受診されました。
この患者さんのように何度拭いてもなかなかキレイに拭き取れないという人は多いのではないでしょうか。
だからウォシュレットが普及したのだと思っています。
今やウォシュレットの普及率は80%超え。
初めて受診される患者さんの使用率も8割を超えているので、普及率と使用率はほぼ一致するでしょう。
なぜ温水で洗浄するようになったのか
理由を尋ねるとほとんどの患者さんが「キレイに拭き取れないから」「何度拭いても紙に便が付くから」と答えられます。
温水で洗浄してキレイになったつもりでおられますが、洗っている人ほど肛門は汚いです
肛門周囲に便が付いていることもしばしば・・・
え
ウソ
と言う患者さんも写真を見て納得
キレイに拭き取れないのは、拭き方が悪いわけでも、出ている痔があるからでもありません。
スッキリ出し切れなかった便が肛門に挟まってるからです。
私たちはこのような不完全な排便状態を「出残り便秘」と名付けました。
知らない方は是非コチラの記事も読んで下さいね↓
出残り便秘・鈍感便秘 〜その残便感は便秘かもしれない〜
出し残した便を坐薬を入れてトイレで出して来てもらうと患者さんはさらに納得。
ふいた紙に便が付かないことに感動される人も多いです。
どんなにヒドイ脱肛があっても、見張りイボや皮垂などが外側にたくさんあっても、スッキリ排泄できていれば紙に便は付きません。
キレイに拭き取れないことを痔のせいにしている人がおられますが、違いますよ

痔が悪いのではなく排泄が悪いのです。
そして温水洗浄が必要無いこともオシリで体感。
スッキリ排泄できていれば洗う必要なし
なんですよ。
だから洗ってる人は全員便秘だと思ってます

ということは・・・ですよ。
ウォシュレットの普及率と出残り便秘の人の割合が一致するのではないかと推察しております。
となると8割近くの人が出残り便秘である可能性があるということ

めっちゃ問題やん

ということで、この本を書いたわけです。
洗う背景には出残り便秘あり。
そして洗い続けると肛門がどんなことになっていくのか詳しく書いていますので是非お読み下さい。
出残り便秘の治療で使う坐薬は薬ではありません。
炭酸ガスを固めただけの発泡剤です。
だから毎日使い続けてもクセになったりしません。
そもそもクセになっているのは便を出し残すこと。
その残しグセが治れば坐薬は必要なくなります。
坐薬を入れても便が出てこなくなったら出残り便秘が治ったというサイン。
そうなるまで根気よく続けて下さいね

診療所のセラピードッグ「ラブ」

ラブも便がスッキリ出てないと
キレイに拭き取れません

クリックお願いします
患者さんのリクエストで復活させた
化粧品と発酵素するりの記事は
コチラ
便通・腸を整えて美肌を目指す 元皮膚科・現役肛門科の女医が教えるキレイ術
2020年12月25日に本を出しました
是非、本屋さんで買ってください