溜まりに溜まっている患者さんが書いて下さったアンケートを今日もご紹介。
だいぶ前の患者さんになりますがご紹介したいと思います。
いぼ痔(痔核・脱肛)の30代女性が書いて下さったアンケートです。
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<初めて受診された時の感想>
肛門だけの診察かと思ったら、食生活を根本から変えるアドバイスをされた。
表面上の治療だけではない内容にありがたく思いました。
<治療してみて、どうでしたか?>
ずっと悩んでいた下痢が改善され、皮膚科で治せなかったブツブツも、みのり先生の出して下さった薬ですぐに治った。
肛門以外の問題も2つ解決して頂けて、とても嬉しいです。
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痔は排泄の結果です。
そして排泄は食べたモノの結果です。
さらに便秘は生活の結果です。
大げさだけど生き方の結果と言ってもいいかもしれない。
だから痔の薬だけ出しても根本的な解決にならないのです。
痔になるに至った原因を探り、そこを正さない限り痔は繰り返される。
便は食べたモノで作られているため、何をどのように食べるかはとても大切にしています。
食生活の改善なくてして良い便を作ることはできません。
だから必ず患者さんに確認しています。
多くの方が腸活をされているので、食物線維を摂ったり、野菜をたくさん食べるようにしていたり、様々な健康食品に手を出している人までおられます。
皆さん、便通に良い食べ物を求めがち。
そう「良い」食べ物を教えてくれと。
でも私のアドバイスは違う。
「悪いモノを抜け」とアドバイスするんです。
良いモノの前に悪いモノを抜かないと、せっかく摂った良いモノが台無しになってしまう。
良いものを摂るのであれば、まずは悪いモノを抜いてから。
腸に悪さをするモノを抜いて、腸を養生してあげる。
そうすれば食べたモノの栄養の吸収も良くなるし、質の良い便が作られる。
だからまずは悪いモノを抜く。
その悪いモノとは小麦と乳製品です。
小麦に含まれるグルテンというタンパク質と、乳製品に含まれるカゼインというタンパク質が、腸の粘膜に穴をあけて腸を荒らしてしまうからです。
開いた穴からは悪いモノが体の中に入ってきます。
それだけではありません。
せっかく体に取り入れた栄養素がその穴から漏れ出て行ってしまうので「腸漏れ」「漏れる腸」と呼ばれています。
こういった病態をリーキーガット症候群と言い、リーキーガットになると様々な身体の不調を引き起こします。
だからまずは小麦と乳製品を抜く。
いわゆるグルテンフリー・カゼインフリーというものですね。
ブームにもなっているのでご存知の方も多いかもしれません。
まずは2週間、完全に抜いてもらっています。
そうすると、この患者さんのように下痢が改善することをしばしば経験しています。
また、皮膚科で治療してもなかなか治らないニキビの原因が出口の便だったということも多く、出残り便秘を治したらニキビが治ったという嬉しいオマケが付いてくることもしばしば。
最近は痔ではなくニキビや肌荒れの相談で受診される患者さんがいるほど
便秘の原因を腸に求めがちですが、実は問題は出口の肛門で起こっているということもあるのだと知って欲しいですね。
私の外来に来られる患者さんは、毎日便が出ていてもスッキリ出ずに中に残っている人ばかり。
残った便のせいで様々な肛門トラブルが引き起こされていることを知ってほしい。
そしてそこを治さないと薬を使っても、注射療法を受けても、手術してもまた痔になってしまいます。
だから痔の根本治療は痔の原因となった便通を治すこと。
出口の便秘を治すだけで、お肌までキレイになったら嬉しいですよね
診療所のセラピードッグ「ラブ」
前日の雪が少し残っていたドッグラン
寒いけど走りました
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患者さんのリクエストで復活させた
化粧品と発酵素するりの記事は
コチラ
便通・腸を整えて美肌を目指す 元皮膚科・現役肛門科の女医が教えるキレイ術
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