溜まりに溜まっている患者さんが書いて下さったアンケートを今日もご紹介。
アンケートが溜まりに溜まっているので、ご紹介するのが今ごろになってしまいました
40代女性、肛門のかゆみで受診されました。
久しぶりに受診された患者さんでした。
数年前に痔を治したはずなのに、今回はかゆみです。
そして掻きすぎて痛いという「痛がゆい」という状態に・・・。
肛門がかゆいと「キレイに拭けていないからだ。清潔にしなければ!」と思い、ゴシゴシこすって何度も念入りに拭いたり、ウォシュレットでオシリを洗ったり、お風呂でも石けんで洗っている人が多いです。
この過剰衛生習慣をやめるだけでも、この患者さんのように症状が良くなることが多いです。
昨年末に出した私の本
を読んで、洗うのをやめただけで良くなったというお便りもたくさん頂いていますし、実際に受診された患者さんからも報告を受けています。
そうです。
洗うのをやめたら一旦は良くなります。
しかし洗う背景には出残り便秘があるので、ここを根本的に解決しないとかゆみやヒリヒリは再発します。
かゆみの原因は便なので、それを出さないと根本的に解決しません。
出残り便秘の治療に何をどれくらい、どういうタイミングで使うかは患者さんによって異なります。
最初の2週間は毎日使って慣れてもらうのですが、この患者さんのように便意も無いのに坐薬を入れたら便が出るという人は多いです。
坐薬を入れたら便が出てくるということは、肛門に便が溜まっているということ。
本来なら便意を感じて自分で出せていなければいけない。
ところがオシリが鈍感になっている場合は便意もない、便が溜まっているという感覚も分からない。
そういう場合は坐薬や浣腸を使って便を出してもらうことになるのですが、これを「クセになった」と勘違いする人がいます。
いやいや。
違うでしょ
クセになってるのは便を溜めることですやん。
その溜めグセを治すために強制的に浣腸や坐薬を使って便を出しているんですよ。
そのまま出さずに溜め込むと、どんどん肛門が鈍感になっていって、最終的に糞詰まりになっちゃいますよ
糞詰まりに年齢は関係ありません。
若い人でも起こりますから気を付けて下さいね。
「便意がない=便が無い」とは限りませんよ
便を感じてないだけっていう人が本当に多いですから
そんな風に便を溜めてるからオシリがかゆくなっちゃうんですよ〜。
だからちゃんと出して下さいね。
鈍った肛門の感覚を取り戻しましょう。
坐薬も浣腸もそのためのリハビリ。
機能が元に戻ったらちゃんと排泄出来るようになりますから頑張りましょう
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犬も便意を我慢すると痔になると思います
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