溜まりに溜まっている患者さんが書いて下さったアンケートをアップしていきたいと思います。
今日ご紹介する患者さんは50代女性。
いぼ痔だから手術だー!と思って受診されました。
結局この患者さんが「出ている」「でっぱり」と言っておられたものは「皮垂(ひすい)」でした。
これはいぼ痔(痔核・脱肛)ではありません。
皮膚のたるみです。
いぼ痔(痔核)は中にありました。
まだ小さく、さほど脱出症状もないため手術の必要はありません。
そして切れ痔(裂肛)もありました。
皮垂は切れ痔(裂肛)を繰り返したため出来てしまった見張りイボがやわらかくなったものでした。
この患者さんのように「でっぱり=イボ痔=手術」と思っている人は多いのでしょうね。
肛門に何か出てるから、何かあるからってイボ痔とは限りません。
またイボ痔であっても、そのイボ痔を作った原因である便通を直さなければ、手術して取り除いてもまた出来てしまいます。
だから痔の根本治療は痔の原因となった便通を直すこと。
そしてちゃんと便を出せば数回拭くだけでオシリはキレイになる。
紙に便も付かない。
このことに感動される患者さんは多いです。
スッキリ排泄出来ていれば紙に便は付かないし、洗う必要はありません。
だからオシリを洗っている人は全員便秘だと思っています
坐薬を入れるのも、中にSザルベを塗るのも、最初は抵抗があるかもしれませんが、1週間ほどで慣れます。
入口は「うがい」や「歯磨き」でキレイにしているのに、出口(肛門)は皆さん、全くケアをされてません。
ウォシュレットで洗ってキレイにしているつもりかもしれませんが、肛門の中は便まみれの人が多いです。
それって歯磨きやうがいをせずに、シャワーで唇を洗ってるのと同じですよね
中からキレイにしないと。
洗い過ぎた皮膚は硬くなって縮みます。
つっぱって伸びない皮膚になって開きにくい伸縮性のない肛門を作ります。
それも軟膏を塗っていると患者さんの言葉通り「柔らかくなる」。
洗い過ぎで肛門が狭くなっている人が増えてきていますので要注意です。
洗い過ぎると肛門が狭くなる理由
この患者さんのように痔に良かれと思って一生懸命やってきたことが無意味で、ただ便通を直すだけで痔が良くなってしまうことはしばしばあります。
コーラックにたより数十年・・・
とありますが、コーラックに限らず市販の下剤の多くにアントラキノン系下剤が含まれています。
依存性・習慣性があるだけでなく、腸が真っ黒になって動かなくなってしまいますので常用してはいけません。
詳しい話はコチラに書いてありますので、知らない方は読んで下さいね↓
腸を黒くする下剤や健康食品に要注意 〜大腸メラノーシス〜





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