読者の方から嬉しい声、続々! | みのり先生の診察室

みのり先生の診察室

5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

昨年末に出版した私の本

 

 

おかげさまでたくさんの人に買って頂き、重版に重版を重ね現在8刷目となり累計発行部数が2万5千部を超えました。

 

なので多くの書店に並んでいる状況だと思います。

 

もしまだお読みになっていない方がおられたら、是非手に取ってみて下さい。

 

本の感想の多くは出版社にいっていると思うのですが、診療所にもわざわざお手紙を書いて送って下さる方がおられます。

 

 

患者さん以外の方からもこのようなお手紙を頂き本当に嬉しいです。

 

ありがとうございますお願いお願いお願い

 

患者でもないのに長々と申し訳ありません・・・だなんてとんでもない!

 

患者でもないのに、こんなメッセージを頂き感激ですよ笑い泣き

 

御礼を言わなければならないのは私の方です。

 

感謝申し上げます。

 

勝手にブログで採り上げて申し訳ありません。

 

皆さんが間違ってしまう点をたくさん書いて下さっていたので、ブログで解説してお答えさせて頂きます。

 

近所の肛門科にもかかりましたが、酸化マグネシウムとボラザを出され「このまま進んだら手術だよ」と言われ、ビックリしてしまいました。

 
切れ痔(裂肛)に対する治療としては標準的だと思います。
 
多くの肛門科(を掲げる施設)で同様の治療が行われているでしょう。
 
そして保存治療で改善しなければ手術を検討するという流れもガイドライン上、正解と言えます。
 
でも私たち大阪肛門科診療所では、痔の原因となった便通を治すことが根本治療と考え、出口の便秘治療をしています。
 
酸化マグネシウムもボラザも使いません。
 
通院しても治らない切れ痔(裂肛)や、治ってもまた切れるの繰り返す切れ痔の患者さんを大勢みていますが、出口の便秘があります。
 
毎日排便があってもスッキリ出し切れずに中に残っていれば便秘です。
 
残った便は時間が経つと水分がとんで硬くなります。
 
そして翌日の排便に持ち越しとなります。
 
翌日には奥から新しい便も下りてきますから、古い便と新しい便の2段積みの状態になっています。
 
出始めの便は「昨日の出残り便」、奥の便は「今日おりてきた新しい便」という二段積みなので、いつも出始めだけは硬くて切れてしまうのです。
 
私の本の95ページの図を見て下さい。
 
わかりやすいと思います。
 
繰り返す切れ痔(裂肛)についても92ページで述べていますので是非参考に読み返して下さい。
 
そして、困ったことに酸化マグネシウムの便というのは「ねちょっとしてやわらかい便」になるため、かえってスッキリ出ずに中に残りやすく切れ痔の傷に入り込みやすくなってしまうのです。
 
酸化マグネシウムを飲んでから切れ痔が悪化した
 
という患者さんも多いです。
 
以前、こちらに詳しく記事を書いています下矢印
 
 

酸化マグネシウムを止めたら便通が良くなったという人、本当に多いです

 

 

そしてやわらかい便のほうが出すのに楽だからと、ずっと飲み続けていると、肛門が狭くなってしまいます。

 

そうなると切れ痔(裂肛)は治らず、肛門はどんどん狭くなっていきます。

 

軟便を出している人の肛門が狭いのは、どんな下剤にも共通しています。

 

そうなると「狭くて裂けやすい肛門」になり、切れ痔が治らないから手術を勧められるという「治すために治療しているのに手術と言われてしまう」思ってもない結果になってしまう。

 

患者さんは皆、痔を治すために通っているはず。

 

なのに、痔が治らず手術・・・なんて、まるで虫歯にならないように歯科に通って口腔ケアをしっかりやってもらってるのに、虫歯だらけで歯を抜きましょうって言われているようなもの。

 

患者さんにとったら納得できない結末でしょう。

 

実際、そのように言われている患者さんが多いです。

 

「手術にならないように、まじめに2週間に1回、ずっと通い続けて、言われたとおり薬を飲んで注入軟膏も入れて、まじめに指示に従ってやってきたのに、これだけ通った挙げ句、手術ですか!?

 

と。


そうなる前に出口の便秘に気付いて欲しいです。

 

 

水分をたくさんとるようにとも言われ、すでに1日1.5ℓくらいは水分をとっていましたが、がんばって増やしたところ、ものすごくおしっこが近くなり、子連れでの公園遊びに支障を来すようになってしまい、それも困ってしまいました。

 

これも患者さんから訴えの多い症状です。

 

酸化マグネシウムも水をたくさん飲むのも、これから作られる便に効きます。

 

既に出来上がって出口まで下りてきている便には効きません。

 

痔の人で毎日排便がある場合は腸に問題がないことが多いです。

 

つまり腸はちゃんと動いて良い便を作り出口まで運んでくれているのに、出来上がった便を排泄する過程でつまづいている。

 

出すところがうまくいっていないだけなのに、腸に問題があると勘違いして、一生懸命、腸に効くモノ、効くこと(腸活)を頑張るんです。

 

どれだけ頑張っても出口の排泄がうまくいっていなければ痔や肛門のトラブルは解決しません。

 

なぜなら問題は腸で起こっているわけではなく、出口で起こっているからです。

 

腸には何の問題もない出口の便秘の人が水分をたくさんとると、この方のように、オシッコが近くなったり、軟便・下痢便・頻便(頻回に便がでること)になることが多いです。

 

切れ痔にとっては逆効果という結果になることもあり注意が必要です。

 

 

おフロでおしりを洗うのをやめたり、トイレでゴシゴシするのをやめたりして、おしりの調子が良くなったと喜んでいます。

 

おしりを洗うのは何もウォシュレットだけではありません。

 

お風呂で洗い過ぎても温水便座症候群のようになります。

 

だからウォシュレットが悪者というわけではなく「洗い過ぎること」がいけないのです。

 

洗うのをやめただけでオシリの調子が良くなる方は多いです。

 

私の本やブログを読んで、洗うのをやめたら肛門の痛みやヒリヒリ、かゆみやベタベタなどの症状が無くなったびっくり・・・という報告もたくさん頂いています。

 

そもそもスッキリ排泄出来ていれば洗う必要なしなのです。

 

洗わないといけないような排便が間違っているのに、そこを正さずに外だけ洗いまくっても何も解決しません。

 

 
痔ではないようですが、どうもスッキリしないという感じ
 
そういう「隠れ患者予備軍」みたいな人も結構いそう
 
たくさんいるでしょうね。
 
痔は排泄の結果です。
 
長年の間違った排泄、肛門に負担をかけるような排便習慣が痔を作ります。
 
逆に言えば、正しく排泄していれば痔にならないとも言えます。
 
そういう意味で
 
本当は
痔になる前に
来て欲しい
 
教えてあげたい
正しい排便
 
これからは痔を治療する時代から、痔を予防する時代へとシフトする、いやシフトさせたいと考えているので、この出口の便秘については多くの人に知って頂きたいです。
 
虫歯にならないように歯科医院へ通うように、痔にならないように肛門科に通院する時代が来ると確信しています。
 
私たちは一歩先に「肛門予防医療」を行っています。
 
痔は便通を治さなければ完治しません。
 
手術しても、薬を使い続けても、注射療法を何度受けても同じです。
 
痔の根本治療は痔の原因となった便通を治すこと。
 
本当の根本治療をすれば肛門科の通院は終わります。
 
実際に、診療所に来られる患者さんの多くが2回目の通院で治療を終了し、そのあとは年に1回のオシリ健診でチェックに来られています。
 
自己管理がちゃんとできていれば、痔があっても悪化せずに上手く付きあっていけます。
 
痔=手術の呪縛から解放され、皆さんが本当の根本治療をする日が来ると信じています。
診療所のセラピードッグ「ラブ」あしあと
ガールフレンドのぱーるちゃんとピンクハート
ラブは走るのが速いので
すぐに追いついてしまいますしっぽフリフリ
 

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患者さんのリクエストで復活させた

化粧品と発酵素するりの記事は

コチラ下差し

 

便通・腸を整えて美肌を目指す 元皮膚科・現役肛門科の女医が教えるキレイ術

 

2020年12月25日に本を出しました!

 

是非、本屋さんで買ってくださいドキドキ