機嫌のいいおばあさんになりたい | みのり先生の診察室

みのり先生の診察室

5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

今日のブログは閉鎖した診療所のオフィシャルブログに掲載していた記事をリライトしてお届け致します。

 

院長が執筆した記事なのですが私のブログで残したいと思います。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

学生時代は文章を書くのが大の苦手だった、院長の佐々木巌です。 

 

私は、小学校の読書感想文にはじまり、大学入試の小論文い至るまで文章を書くことに対して苦手意識がずっとありました。 

 

みのり先生がブログをしはじめてからも、私はずっと躊躇してなかなか書けずにいたのですが、ある本を読んで、「これなら自分にも書けるかも」と初めて思えるようになりました。 

 

それまでは長文が書ける人がうらやましかったものですが、最近やっと苦手意識がなくなってきたように思いますね。 

 

先日のブログでは、入院手術を受けられた方のことを紹介しました。

 

今日は、その頂いた記事から、ちょこちょこ抜粋して、解説をしたいと思います。 

 

体験記全文はこちらから。 

 

 

 

 

「機嫌のいいおばあさんになりたい」

「私は、機嫌のいいおばあさんになりたいと思っています。身の回りのことをすることもおぼつかなくなった時に、大出血や脱肛の処理等の心配をしなくてもいいように、不安材料は取り除いておきたいのです。」

このフレーズを診察室で聞いたとき、ハッとしました。 

 

未来について考える時って、何かを手に入れることを考えがちではないかと思うのです。 

 

まるで戦っているような気分、とでもと言いますか。 

 

でも、この方は手に入れたいではなく「なりたい自分」を持っておられたのです。 

 

未来を楽しみにして、希望に胸を膨らませるようなそんなご様子でした。 

 

前向きな思いがあるから手術を希望する、そんな風に感じました。 

 

そんな方だからなんでしょうね、いつも穏やかですでに十分にゴキゲンな方でした。 

 

見習いたいと思いました。

 

 

迷っているなら手術はまだいい、でも決めたらサッサとすれば?

 
手術を迷っているなら急ぐことはないのですが、手術の決心をしているのなら早い方が良い。年齢を重ねると加齢による不具合から手術が出来ない場合もある。

 

特に高齢に方には、そのように申しあげています。 

 

痔の手術は、基本的に他が健康だから受けることができるのです。 

 

年齢による病気が出てくる前に始末をつけた方がラクではないかと思います。

 

麻酔の注射

 
麻酔の注射は痛かったです。麻酔はチクチクする、と思い込んでいたのですが、実際はチクチクでは終わらず、『チクチク、チクチク、ヂクヂク・・』と何度も続くんですね!

局所麻酔は何段階かに分けて注射します。 

 

この方のおっしゃる「ヂクヂク」が一番本当の麻酔なのです。 

 

正直、これをやるための準備に時間をかけています。 

 

つまり、麻酔の麻酔とか、麻酔の麻酔のための麻酔とか(笑)を、ずーっとしている訳ですね(汗)。 

 

「ホントの麻酔が痛いんやったら、麻酔の麻酔は意味無いやん・・」 

 

と言う声が聞こえてきそうですが、いやいや、それだけ準備しても痛いわけですから、麻酔の麻酔、しといて良かった。 ということにします(笑)

 

緊張でカチカチ、術後はガクガク

 
この方、本当に緊張していたらしく、手術を終えて病室に帰るために身繕いをしている時、しばらくガクガク震えておられました。 震えることで緊張の固まりが溶けて行く気がした、ということです。

 

術後にガクガク震える方が、時々おられます。 

 

そういう方は術中、緊張のためにカラダ中が全部カチカチに力が入っています。 

 

手術が終わって緊張が解けると、疲労でガタガタ震えるようです。 

 

ビックリする方もおられますが、ゆったり寝ていれば止まります。

 

 

図書館、あります

 
図書室に行ってみたら、と言って下さったので、手術後数時間しか経っていないけれど出歩いてもいいのだ、とエレベーターで・・・

 

図書館があります。 

 

入院患者さん達は、結構利用されています。 

 

蔵書には偏りがありますが、仕入れする者の責任です(笑) 

 

ご了解ください。

 

 

痛い人は眠りません

 
手術当日の夜は眠気に勝てず夜9時頃に寝てしまった・・

基本的に本当に痛い人は眠りません、いえ、眠れないのです。 

 

だから、手術の翌日は眠れたかどうかを尋ねます。 

 

痛いなりにも眠れていれば、取りあえず大丈夫。 

 

そうは言っても、どのくらい痛いのか・・ 皆さん気になるはずです。 

 

この方のように「眠気に勝てず」と言っていただくケースもしばしばあります。 

 

特に手術の当日は体がクタクタに疲れていますからね。

 

 

トイレは大なり小なり痛いと思います

 
手術の翌日、術後最初の排便は「さぞ痛いのだろう」と身構えておられたそうですが、幸い大した痛みではなかったとのこと。・・(中略)・・「あらら?!その割には痛くない」と拍子抜け?したようです。

 

トイレは正直、大なり小なり痛いと思います。 

 

「全く痛くない」と言ってくださった方もおられますが、決してみんなではありません。 

 

この方は、事前に心配していたほど痛くなかったと喜んでくださいました。

 

経過によっては入院中に出勤する人もいます

 
術後3日目、勤務先から「急ぎの仕事があるから来られないか」との連絡があったとご相談がありました。 ご本人は「タクシーで往復して1時間くらい仕事をしたい」とおっしゃったのですが、「経過も良いですし往復とも歩いたら?」とお勧めしました。 結局、往きはタクシー、帰りは徒歩で、2時間余り、普通に働いて来られました。

 

これも、手術を受ける方全員にお約束は出来ないのですが、経過によってはこの方のように入院中に診療所から出勤してしまう人もいます。 

 

それでも時間は短く、無理しないように、とお願いしています。 

 

私は基本的に「動けるのなら術後から普通に動いた方が良い」という考え方なのでタクシーを使うよりも歩くようお勧めしました。

 

 

心配は当たり前、質問してください

 
「今考えると、無闇にあれこれ心配になっていた時期でした。 その時々の状態が、手術後の経過としては普通の状態なのか、普通ではないのか、の判断がつかず、細かいことでも不安になり、入院中は毎日、退院してからも、診察を待ちかねて質問をし続けました。 手術後のオシリに慣れていない為の不安や麻酔が切れ始めた為の症状等々、その都度、丁寧に対応して下さったのですが、普通に起こる症状であるにもかかわらず、空騒ぎした患者だったと、手術後1ヶ月半ほど経った今では少し反省しています。 『少し』にしたのは、今後もどうすればよいかわからないこと、不安なことがあれば、相談に駆け込むに違いないと思いますので。」

 

心配はごく普通のことです。 

 

経験がないのですから当然です。 

 

いえ、私自身が痔瘻の手術を受けたときの経験を申しあげると、散々患者さんの治療をしてきた私でも自分自身が手術を受けた後はそれなりに不安に思っていたというのが本当です。 

 

だから、心配事は尋ねてくださいね。 

 

不安は痛みを増幅します。 

 

患者さんが痛いと私は不安になります。 

 

私の不安は患者さんに伝染しますので、悪循環です(笑) 

 

と言うわけで、質問してください。 

 

お互いの心の平和のために(笑)

 

 

 

クリックお願いしますお願い

にほんブログ村 病気ブログ 痔(ぢ)へ
にほんブログ村

 

患者さんのリクエストで復活させた

化粧品と発酵素するりの記事は

コチラ下差し

 

便通・腸を整えて美肌を目指す 元皮膚科・現役肛門科の女医が教えるキレイ術