便秘だからと下剤を飲んで毎日便を出すようにしている人も多いでしょう。
下剤も色々な種類があります。
病院にかからずに薬局で市販の下剤を購入して服用している人もおられるでしょう。
でも市販薬は「飲めば必ず効く」ように「アントラキノン系下剤」が入っていることが多く、このような下剤を服用していると腸が真っ黒になり(大腸メラノーシスと言います)腸が動かなくなってしまいます。
さらには黒くなった腸から腺腫の発生も懸念されており、腸にも負担がかかります。
アントラキノン系下剤は何を飲んでも効果がなく、困り果てて最後に考える切り札。
これを最初に切ってしまうと切る札が無くなる。
ましてや常用なんてとんでもない。
時々飲むだけでも9か月ほどしたら腸は変色し始めるので要注意。
詳しい解説はコチラに書いています
そして下剤の困った影響は肛門にも及びます。
下剤を飲むと軟便になっている人が多いからでしょうか。
肛門が狭くなってしまっているのです
診察しようとしても私の指が入らない人もいます。
私の人差し指は細いです。
入らないなんてことは、まず無いです。
私の人差し指は男性医師の小指と同じくらいの太さ。
だから普通はラクに入りますし、痛みもなく患者さんから喜ばれています。
その私の指が入らないのは異常事態
どんな便を出しているのか患者さんに訊くと鉛筆の太さくらいと言われます。
少しでも形のある便が出ると肛門が痛いとも・・・
そしてこのような肛門狭窄の人が便栓塞(糞詰まり)になったら大変なことになります
摘便ができないのです
過去に何例かそのようなケースに遭遇しました。
指も入らないため麻酔をかけて肛門を拡げ便を出しました。
このようなケースは何も市販の下剤だけで起こるわけではなく、病院から処方されているマグミットやマグラックス、酸化マグネシウムなどでも生じます。
肛門が狭い人を診察すると必ずと言っていいほど残便があります。
何度も何度もトイレに行っている人も多いです。
1日10回くらい排便している人もおられます。
なぜそんなことになるのか
軟便、水様便、下痢便はスッキリ出にくいだけでなく、残った便は逆ぜん動で奥の腸に戻り、そして再び下りてくるのです。
だからさっきトイレに行ったのに、またおなかが渋って便が出るを繰り返す。
ある程度の形のある便だとそのようなことは起こりません。
軟便、下痢便、水様便は生活の質も落としてしまいます。
だからどんな便を出すのかも大切。
下剤の乱用には要注意です。
お腹も肛門も悪くしてしまう可能性があるということを知っておいて下さいね。
1日1花
今日のバラは
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