いぼ痔(痔核・脱肛)は体質ではなく習慣でなるもの
そう患者さんに説明してきましたし、私自身そう思っていました。
ところが・・・
イボ痔体質なのか?!
と思う患者さんに
初めて遭遇しました
イボ痔の手術では、
私は
出来るだけ
見た目もキレイになるように、
もうこれ以上何も取るものないわ!
というくらい
つるん!とした肛門に
仕上げています
医者になってから最初の4年間だけ
皮膚科医をしていたので
皮膚科の手術要素も取り入れ
結構こだわって
手術をしています。
小さなイボを残すと
それが後々大きくなって
腫れてきた・・・
という苦い経験を
何度かしているので
肛門の機能を損なわないよう
出来るだけ
何も無いキレイな肛門になるよう
仕上げています
手術をして2か月後には完治し
通院も終了します。
だけど
術後のお尻検診に3回
通ってもらっています。
手術日から数えて
3か月後の検診
6か月後の検診
1年後の検診
です。
まぁ、車検と同じような感じですかね
数ヶ月おきにお尻を見ていると
どんどん変わっていくのが分かります。
自然でやわらかく
ふわっとした
伸びの良い肛門に
時間と共に変化していくんです
手術直後に気になっていた
お尻のむくみや腫れも
キレイに無くなっていることもしばしば
排便の管理も怠らず
続けておられるので
皆さん、何事も無く
じゃあ、また〜
って帰って行かれます。
ところが先日・・・
術後1年検診で来られた患者さんが
またイボ痔になってたんです
え?
うそやろ?
と目を疑いましたが
紛れもなくイボ痔でした
半年前にお尻検診に来られた時は
な〜んにもない
とーってもキレイな肛門だったのに
以前ほど
立派なイボではありませんが
確かに・・・あります
正直ビックリしました。
目を疑いました。
肛門科医になってから21年。
術後検診で
イボ痔が再発したのは
初めてでした
ん?
ちょっと待てよ。
「再発」じゃなくて
これって「新生」やん!
だってね
残したイボが
大きくなったワケじゃなく
新たにイボが
生まれたワケだから
患者さんもビックリ
私もショック
よーく話を聞いてるとね
やっぱり
肛門に負担がかかるような
排便をしてるのですよ
トイレでスマホ
とか
むっちゃきばって出してる
とか
もうちょっと頑張って出し切ろう
とか
無駄ないきみが多かった。
色々尋ねると
肛門に負担をかけることが
いっぱい
ちゃんと
使うべきものを使って
排便のコントロールをしていたけど
排便の仕方を間違えると
また肛門も
間違った方向へ行ってしまう
だから
毎日出てるとか
ちゃんと出し切ってるとか
そういうことも
大切だけど
便の出し方も大切
トイレという密室の中で
自分一人で行う排泄が
正しく行われているかどうか
それをチェックすることも
なかなかに難しく
どうしても我流になりがちですが
間違ったことをしてると
肛門に結果が出るので
結果が出てると言うことは
間違っていると言うことでもあり
今までの排泄を
見直しましょうって
肛門が教えてくれてるので
負担をかけないような排泄を
これから
やっていくしかないんですよね
結局、手術で取り除きましたが
手術をしても痔にならない肛門を作ることは出来ません。
だから
治したあとも大切!
皆さん
気を付けましょうね〜
あ、ちなみに
手術してから1年以内の
術後皮垂(皮膚のたるみ)を切除する処置を含め再手術は無料でやっています。
だから
最後まで術後検診は通って下さいね
こちらにも詳しく書いています↓
「痔のせいで便が出にくい」のではなく便が出にくいから痔になったんですよ
診療所のセラピードッグ「ラブ」
犬も痔になるそうですよ
犬も便秘しますもんね
ラブは今のところ
大丈夫なようです
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