先月、美容の学会で講演をさせて頂きました。
私の大学の後輩の岩城先生にも
ブログで紹介して頂きました♡
せっかくだから・・・と
全くの専門外ですが
美容医療の先生方のセッションも
聴いてきました。
そこで話されていたことが
手術が減って
フィラー注入などの
注射手技が増えている
というものでした。
美容整形っていうと
手術で目を二重にしたり
鼻を高くしたり
まるで別人?!
っていうくらい
顔を造りかえたりする
イメージがありましたが、
(見る人がみたら
整形してるかどうか
スグに分かるとも
言われていましたよね^_^;)
現在は
そのような「手術」が減って
ヒアルロン酸などを注入する
フィラー注入が
どんどん増えていってるそうです。
別人になるほど
顔を造りかえることは
出来ないけど、
かなりの若返りと
若さの維持が出来るようです
それに
難しい形成外科的な
顔面の手術が出来なくても
注射で行えるっていうのも
一見、取っつきやすい
取り入れやすい要因となっているようで・・・
手術は出来ないけど
顔のしわになってる部分に
ヒアルロン酸を注入するくらいなら
自分でも出来るだろう
と
安易な気持ちで
あるいは
自費だし儲かるから
ということで
導入するドクターも多いようです。
美容医療は肛門科と同じで
専門外の先生の参入が非常に多く、
それゆえ
専門外の医師による
治療のトラブルも多発しています。
懇親会でも
鼻が腐った症例が流れて来た!
と話されていたドクターもおられ、
今年はフィラー注入による失明事故が
テレビでも取り上げられて
何やら
ちょっとした騒ぎになったようです。
このことに関しては
岩城先生がブログで書いておられます↓
美容の先生方のディスカッションを
聴いていて
これって
どこかでも
似たような話があったよね〜
って思いました。
そうです!
肛門科でもありましたよね!
ジオン注射です!
10年前の導入当初は
「肛門を専門にしている医師に限る」
ということで始まりましたが、
徐々に販路が拡大し
今では医師免許さえあれば
講習さえ受ければ
誰でも使うことが出来るようになりました。
全く
肛門のことも
痔のことも知らなくても・・・
です。
当然、トラブルが出ます。
今までは
痔核の根本治療は
手術がメインだったのに
注射療法の登場で
専門外の先生でも
気軽に、手軽に
手を出せるようになったんです。
肛門専門の施設でも
手術が減って注射療法が
増えているようです。
ちゃんとした適応症例に
適切な手技で
行われているのであれば
トラブルは起こらないでしょう。
でも
専門外の先生だと
適応もあいまいだったり
手技も不透明な部分が多いです。
これ、内痔核?
無症状やから
注射療法いらんやろ!
っていうような
症例に注射療法を勧めていたり
なんで痔瘻にジオン注射なん?
そもそも裂肛(切れ痔)に
ジオンせーへんやろ!
中から出て来てるもの
痔核じゃなくて肛門ポリープやん!
ジオン注射では治らへんで
っていうようなことが
あるわ、あるわ・・・
もうため息が出ます。。。
専門の先生にかかってくださいね!
ってよくブログで
オススメしていますが、
それは何も
肛門科に限ったことじゃなくて
美容医療でも同じこと。
いや
美容だけじゃなくて
他の科でも同じじゃないかな。
肛門科の困ったところは
顔のように
自分で見ることが出来ない点です。
だから
わかりにくい
騙されやすい
気付きにくい
そして皮肉なことに
良心的にやっている所ほど
儲かってなかったり
流行ってるように
見えなかったりする
だって
治ったら通院しなくなるからね
ちゃんと治せば患者さんは減るわけで
治らずにずっと通院してくれる方が
患者数は増えるし儲かるという仕組み・・・
だから
もしも治療のトラブルで
困っているのであれば、
セカンドオピニオンでもいいので
ちゃんと専門の先生に
かかってくださいね!


