無事に講演を終えました! | みのり先生の診察室

みのり先生の診察室

5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

先日の土曜日、
肛門科の学会で
講演をさせて頂きました。

肛門科の先生方に
私が何を話すのか?


テーマはいつも同じです。


肛門周囲の皮膚疾患です。


今回でミニセミナーを合わせると
このテーマでの講演は6回目でした。


肛門科は外科の一領域なので
普通、肛門科医というと
外科出身です。


私は元々、
医者になってからの最初の4年間
皮膚科医をしていましたから
この業界では異端なんですえへへ…


変わり者・・・ですねえへへ…


肛門科医に転身した時は
外科を経験していないということで
自分自身でも
コンプレックスがありましたし
(今もありますが・・・)

周りからも

佐々木の嫁?
皮膚科の先生でしょ?


という目で見られたり
実際にそう言われたり

自分は何者か?

ということを
常に考え悩んできました。


皮膚科の診療をしながら
肛門科をやる


という選択肢もありましたが

大阪肛門病院が

自由診療であったことと
肛門専門施設であったこと


もあり、

中途半端なことをすると

専門病院としても信用を落とすし
皮膚科を専門にしている先生に失礼だ


と考え、

潔く皮膚科をやめて
肛門科医になろう


と決心しました。


肛門科医に転身してから

肛門周囲の皮膚疾患が
意外に多いこと

肛門のかゆみで悩んでいる人が
こんなにもたくさんいること

に驚かされました。


皮膚科医時代に
肛門を診察することなんて
ほとんどありませんでした。


だから

皮膚科出身の私でも
肛門周囲の皮膚を診るのは
ほぼ初めてでした。


でも

たった4年間の
皮膚科医としての経験が
皮膚科の知識が

こんなにも肛門科で役立つとは
私自身、思ってもみなかったです。


皮疹の診方
ステロイド外用剤の使い方
軟膏の選び方

私が当たり前に知っていることが
実は肛門科医にとっては
全然当たり前では無いことも

肛門科に転身してから知りました。


ずっとずっと

皮膚科出身であることが
私のハンディであり
弱みであると

自分の中でも
コンプレックスでした。


そんな時
肛門周囲の皮膚疾患について
学会で発表したところ

たくさんの先生方から

知らないことばかりで
すごく勉強になった!


と褒めて頂き、

また色々と教えて欲しいと質問を受け

日常診療において
先生方が困っていることも
見えてきました。


私の知識と経験が
少しでもお役に立てるなら・・・



そう思って
出来る限り発表もしてきましたし、

講演の依頼は断らず、

自分にしか出来ない仕事と思い

精一杯やってきました。


肛門科医に転身して19年

未だに私のことを
皮膚科の先生だと思っておられる
肛門科の先生がおられることに

少々ショックを受けながらも
最近は笑って
受け止められるようになりました汗


この19年

たくさん手術も執刀してきましたし、

元々、
形成外科的な細かい手術が好きで
皮膚科を選んだ経緯もあり、

手術が大好きで
手術にも自信があったのですが、

便通を直すことに
力を入れ始めてから
手術が激減し、

手術に対するこだわりが無くなった今、

何を言われても
受け流せるようになりました苦笑い


同業者に認められなくても
患者さんから必要とされている



そんな

自信に似た認識が
自分の中に芽生え始め

誰のための医療なのか
誰のために仕事をしているのか


という原点に立ち戻り

自分のスタンスを考え

冷静に
仕事を選べるようになりました。


学会も診療も

自分にしか出来ない仕事なのか?

を自分に問い

この患者さんの治療を引き受けるか
講演を引き受けるか
学会発表をするか

ということを決めています。


心が動けばやります。


心が動かなければ
良い仕事が出来ないので
お引き受けしないことにしています。


引き受けすぎて
スケジュール的にしんどいことも
多々ありますが、

自分がやらねば誰がやる?

と、

ある意味、

使命感を持って
すべての仕事に取り組んでいます。


大げさですが

この仕事をせねば
私はこの世を去れない


とすら思っています。


先日の講演でも
多くの先生方から言われた

肛門皮膚疾患の教科書を書くこと

これは

私が生きている間に
絶対にやらねばならない
私の仕事だと思っています。


できれば
英語でも教科書を残したい

そう考えています。


私がこの世を去った後も

肛門疾患で悩める
世界中の先生や患者さんを
間接的に救うことが出来る

そう思っています。


教科書を書くなどと
大それた事が出来なければ

大阪肛門科診療所の後継者に
伝えたいと思っています。


子供たちが医者になれるかどうか
まだ分かりませんが、

医者になりたい

と言ってくれる子供たちに
感謝の気持ちでいっぱいです。


仕事ばかりで
ろくに親らしいことも
してやれなかったのに

そんな風に言ってくれて
本当にありがとう。



話がそれましたが汗


今年は講演が4本あるんです苦笑

既に2本終わって
残り2本です。


聴きに来られる先生方の
役に立つような

そして

先生方の患者さんが
救われるような

そんな講演にしたいと思います。


というわけでして

今年の秋は
休診が多いのですよ・・・。


私の患者さんたちには
ご迷惑をおかけしてますね反省

本当にごめんなさいね。ごめん

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