熱中症の対処法と治療 | みのり先生の診察室

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お尻で悩める人へのメッセージ

一昨日からお届けしている熱中症についての記事。

今日は3日目。

熱中症の対処法治療についてお話しします。


熱中症のその場で出来る対処法は

とにかく体を冷やすことです。


屋内であればクーラーを付ける、

涼しい場所に移動します。


衣服を脱がせて霧吹きで

体にぬるま湯を噴霧して

扇風機を回すのも効果的です。


屋外であれば

木陰など涼しく風通しの良い所で、

衣服を脱がせて水をかけ、

扇いで震えが出てくるまで

十分に冷やします。

(人の身体は低温には耐えられるが高温には弱いという特徴がある)


濡れタオル、氷、

アイス(氷)パックなどを頸に当て、

脳に至る内頚動脈を冷やして

脳を守ります。



とにかく体温が高ければまず冷やす。

冷やすのは早ければ早いほど良いです。


そして

必要なら救急車を呼びましょう。


少しでも意識がおかしくて

水を与えても

自力で飲めない状況なら

すぐ救急車を呼びましょう。救急車


また

自分で水分や塩分の補給が

出来ない場合も

救急車を呼んでください。救急車


水分をとっても

頭痛や吐き気が

なくならないときは、

病院に行くか

救急車を呼んだ方がいいそうです。



迅速な対応が大切なので

判断出来ず分からない場合は

119番通報して

救急隊の方に聞いてみましょう。



さて

ここからは

医学的な治療の話になります。


熱中症の根治治療は予防に始まり予防に終わる


と言われています。



予防に失敗した時点で、

冷却と障害臓器のサポートを含む

対症療法が唯一の治療

となってしまうため、

予防が非常に大切!


治療ガイドラインは

以下のようになっています。


I度
涼しい所での安静、水分補給、
必要に応じて点滴

II度
I度と同じ。点滴は必要。

III度
急速冷却(深部体温39℃を目標とする)
蒸散冷却法
ガーゼや薄いペーパータオルを
水が滴るくらいに濡らし
1枚ずつ体表面にしわがないように
密着させて貼り付け、
扇風機やうちわで扇いで気化させる。

ガーゼはできるだけ薄いもので
肌が容易に透けて見えるような
状態にするのがポイント。



以上より、熱中症の治療には

特効薬があるわけでもなく

特別な医療機器が必要なわけでもなく、

本当にシンプルで

点滴以外なら

自宅でも出来そうな内容です(^^;)


というわけで

熱中症になったら

直ちに冷やす!


おかしいなと思ったら
119番通報して聞く


ことが初期対応で大切です。


まずその場で出来ることは

体を冷やすことです。


冷やし方は知っておくと便利です。


慌てず対処してくださいね!


明日は熱中症の予防についてお伝えしようと思いますバイバイ

blog977

診療所のセラピードッグ「ラブ」らぶ
ものすごいスピードで走るラブドッグラン
実はラブって走るのが速いんですガッツ
でもすぐにスタミナ切れになりますド●モ風⑤
犬も熱中症に注意ですね


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