たまにメールや電話で
相談を受けることがあります。
もう治療が終わったから
通院もしてません。
だって
痔が治ったら
肛門科って通わなくてもいいんですから
そうですよね?
何もないのに
治ってるのに
肛門科に通わないですよね?
お尻チェックと排便管理のために
年に数回、通院されている患者さんは
たくさんいますが
治らずにずっとダラダラ通い続けて
痔の薬を使っている人は
うちの診療所ではいないですね
そこで
治って通院もしなくなった患者さんから
メールや電話で
久しぶりに相談があるわけです。
本当は
メールや電話じゃなくて
診察に来て欲しいんですけどね
だって
見ないと分からないから
本当に切れているかどうかすら
診察しないと分かりませんよね?
相談内容は大体同じようなことが多いです。
固くて太い便が出たらまたオシリが切れるんです
便秘をするとオシリが切れます
などという訴え。
あの・・・
誰でもね
固くて太い便が出たら切れますよ
それは何もアナタだけじゃなくて
私だっておんなじよ
固くて太い便を出しても切れない肛門にはならないんですよ
便秘をしても切れない肛門なんてないですよ
これ
うちの患者さんに限った話じゃなくて
セカンドオピニオンで
他の肛門科を回ってから
うちの診療所に来られる患者さんにも
よくある話なんです。
切れ痔を繰り返して治らないんです
と言って来られるんですが
それ
前の先生の治療が悪かったり
間違ってたりしてませんよ。
ちゃんと注入軟膏も効いてるし
便をやわらかくする薬も効いてる。
でもね
排泄が間違ってるんです。
ちゃんと全部出し切れてないんですよ。
便をちゃんと出してないのに
傷が治るわけないですし
一旦治っても
また切れますよ
そうですよね?
切れ痔が治ったからって
硬い便が出ても切れない肛門に生まれ変わったワケじゃないんですよ
切れ痔は便が硬ければ何度でも出来ます。
便をやわらかくしようと
薬を飲んで軟便を出しても
残った便は時間がたつと固まります。
出残り便には飲み薬は効きません。
いくら飲んでも
出始めだけ硬い場合は
出し残しがある証拠。
かくれ便秘かもしれません。
「かくれ便秘」についてはコチラ↓
痔になる人とならない人の違い
痔になる人はどんな人?毎日出てても便秘?!
「おなかの便秘」と「出口の便秘」
食事のたびに便が出るのも便秘?!
おしりの感覚が鈍ってる?
トイレを我慢すると便秘になる?!
紙に便が付いたら便秘?!
下剤を飲んで便秘になる?!
下剤の効かない便秘?!
便秘とは「便を秘めること」
週末排便
痔は排泄の結果です。
一旦治療が終了しても
便通が悪ければ
何度でも痔を繰り返します。
それは肛門自体に何か問題があるのではなく
便通に問題があるんです。
だから
痔の根本治療は
薬でも注射でも手術でもなく
痔になった原因である排泄を直すこと。
治療が終わった後も
便通の管理は続けて下さいね。
それをやめて便秘をすると
また痔になるのは当然のこと。
オシリが不調の時は排泄に問題あり
だと思って下さい。
硬い便が出たら
何度でも切れますよ。
治療が終わったからって
「切れない肛門」を手に入れたワケじゃありません。
だから排泄管理はずっと続けて下さいね。
診療所のセラピードッグ「ラブ」
手術の時は
ラブが目の前に居て
励ましてくれます
手術の時は
ラブが目の前に居て
励ましてくれます