どんなにひどくなっても
どんなにつらくても
それが死に直結する病気ではありません。
そう。
どこまで行っても「良性疾患」なんです。
私は「病気」「疾患」という言葉よりも「故障」や「不調」という言葉の方が適切だと思っていますが

だってね
イボ痔(痔核)は正常な組織が過剰に大きくなりすぎただけで、別の悪い細胞が出現して出来たモノじゃない
切れ痔(裂肛)は硬い便で肛門がケガしただけで、肛門自体が悪いワケじゃない
最初から「切れやすい肛門」や「便が出せないほど狭い肛門」だったワケじゃない
そんな肛門にしたのは誰?

って言うと、持ち主であるあなた

そう。
みんな生まれた時はキレイなオシリだったはず。
使い方が悪いから「故障」しただけなんです

便通が乱れた結果「不調」になってるだけなんです。
だから私はあまり「病気」と言いたくありません。
誰だって便秘してオシリが切れたり
トイレで頑張りすぎてオシリが腫れたり
そんな経験あるでしょう?
だけど・・・
長年、痔で悩み抜いた患者さんはココロまで傷付いてます

痔のせいで人生暗くなってる人も年齢問わず多いです。
そして勇気を振り絞って
やっと肛門科を受診したのに
そこで受けた対応や言葉でさらに深く傷付いている人もたくさんいます。
こんなことなら肛門科に行かなければ良かった・・・

と後悔し、
もう二度と行くもんか!

と、痔を治療せず、つらい症状があっても堪え忍んで生きてこられた患者さんも多いです

うちの診療所は自由診療です。
保険が効きません。
保険の肛門科に比べると費用も高いです。
だから色々な肛門科を回って最後に来られるという人も多いです。
診察室でホッとして泣き崩れる患者さんもおられます。
でも、帰る時には笑顔に変わっています

先週来られた患者さんが帰り際に嬉しい言葉をかけてくださいました。
それがブログのタイトル
この診療所に来ると心が明るくなります

まだ手術前で痔が治ってないのに・・・です

遠いところから時間をかけて来られているのに・・・です。
通うのが楽しみ

「肛門科」という看板を掲げている施設なのに・・・です。
なんて嬉しいことなんでしょう

その言葉を聞いた時に
私たちがやっていることは
私たちの思いは
ちゃんと伝わっている
と思って胸が熱くなりました。
私たちは肛門科医です。
痔を治すことが仕事です。
でも、
痔を治した先に
患者さんの笑顔や幸せがないと
治療の意味がない
と思っています。
治療は「目的」ではなく「手段」だと考えています。
患者さんが快適な生活を送るための
オシリのことを忘れて生活出来るようになるための
そして
幸せになるための
「手段」なんです。
決して「目的」ではないと思っています。
また「治療=手術」ではありません。
手術が必要なケースは少ないです。
うちの診療所では手術率は5%以下です。
「痔=手術」ではありません。
たとえ手術が必要だと医者に言われても
あなたが何も困ってないのであれば
手術せずに痔を持っていてもいいんです。
こんな方針で診療をやっているからでしょうか

喜んで下さる患者さんばかりで
お話しすると顔がパーッと明るくなる人が多いです

手術も何もしてないのに・・・です

患者さんの傷付いたココロを救うのは
何も「薬」や「注射」や「手術」だけではないのです。
診療所のセラピードッグ「ラブ」
犬のようちえんで
「白羽取り」という芸をしてます
上手に出来ました!

犬のようちえんで
「白羽取り」という芸をしてます

上手に出来ました!