会社の役に立てるのは4年目から | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

うちの診療所の患者さんには経営者の方が結構おられます。

またビジネスセミナーで知り合った社長さんや

また企業講演をさせて頂いた際に

大手企業の幹部の方などとお話しをする機会があります。

その時に決まって話題になるのが

人事のことです。

どんな人を採用して

どんな風に教育して

人を育てていくのか


ということは業種に関係なく永遠のテーマです。

ここで悩んでいる経営者が多いと思います。

そしてうちの診療所も同じです。

採用担当者が決まって言うことがあります。

それが今日のタイトル

会社の役に立つのは4年目から

というものです。

最初、この話を聞いた時はビックリしました。

だって、医療機関って1~2年で職員が入れ替わることが多いから。

下手したら数ヶ月で辞める職員も多いとか・・・

だから

4年目?
そんなに勤める人
医療機関では少ないですよ


って言ったら逆にビックリされましたけどえへへ…

どういうことか詳しく話を聞くと

「石の上にも三年」で

3年間働いてやっと会社の業務をちゃんと覚えて仕事をこなせるようになり

会社の役に立てるよう本当の仕事が出来るようになるのは4年目から


だそうです。

なるほど・・・

じゃあ、医療機関で1~2年で辞めていく人は

仕事を覚えている段階で辞めちゃってるってことですかね・・・

そして大手企業の採用担当者の方がおっしゃってました。

「履歴書を見て1~2年で色々な職場を転々としてる人は採用しません。

いかなる理由があろうと、3年もたない人は難しい。」


と。

そのような人を採用するとやっぱり1~2年で辞めていくそうです。

そうなると

仕事を覚えて、さぁこれから会社の役に立ってもらおう・・・

という段階で、さようなら~ バイバイ なので

会社にとっても骨折り損になるそうです。

確かにそうかもしれません。

でも医療機関に応募してくる人は1~2年で色々な職場を転々としている人が多いです。


幸い、うちの診療所は正社員を雇用してきたので、もう少し勤続年数は長いですが、それでも人が入れ替わります。

多くの医療機関で要となる人材以外は1~2年で入れ替わっているのが現状のようです。

またクリニックや医院では常勤(正社員)を置かず、すべてパート職員で業務を行っている所も多いです。

いや、ほとんど・・・と言ってもいいくらいです。

ですが、うちの診療所は元々、病院だったこともあり

全員常勤(正社員)という形態でやってきました。

でも、診療がない時間帯は正直、そんなに大人数必要ありません。

外来診療の時と手術の時は人手が欲しいですが

診療時間以外は人が余ってしまいます。

その時間に自分で仕事を見つけてどれだけ診療所のために働けるか・・・

が常勤(正社員)の価値でもあるのですが

自分で仕事を見つけて、自主的に働ける人は本当に少ないです。

ある意味、常勤(正社員)は

お客様(患者さん)から見えないところで

誰からも褒められない、評価もされないことを

どれだけ真摯に出来るか


ということが求められます。

要するに裏方の地味な仕事をどれだけ出来るか・・・ですね。

それは医療機関でも会社でも同じだと思います。

なぜこのような記事を書いているのかというと

職員に欠員が出たため

現在、久々にスタッフ募集中なんですえへへ…

そこで色々と考えてみました。

どんな人材が欲しいか

どんな風に働いて欲しいか


それは会社によって、職種によって違うのかもしれませんが

根底にある思いは、どこも同じような気がします。


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