旅行中にオシリが腫れたー(>_<) | みのり先生の診察室

みのり先生の診察室

5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

今日でお盆休みも終わり、明日から仕事っていう人も多いと思います。

お休み中、オシリは大丈夫でしたか?

無事に旅行を終えられましたか?

旅行中の痔ということで忘れられない患者さんがいます。

確か4~5年前だったと思います。

世界一周クルーズの途中でイボ痔が大きく腫れ上がって、

途中で船を下りて飛行機で日本に帰ってこられた患者さんがおられたんです(;。;)

うちに通院中の患者さんじゃなくて初診で来られた人でした。

60代くらいの女性だったと思います。

もう、痛みのあまり普通に歩くことも出来ず、両脇を抱えられて来院されました。

オシリが腫れて座ることも出来ないため待合室でもソファに横になって待っておられました。

問診票の記入も出来ない状態で、すぐに診察室に入ってもらいました。

でも・・・

痛くて言葉も出ない・・・(;。;)

説明も出来ない・・・(;。;)

痛くなってから食事もしてないどころか、水も飲んでないと・・・(;。;)


会話も出来ない状態でしたので、とにかく診察を先にしようと下着をずらしてもらったら・・・

イボ痔(痔核)が脱出して大きく腫れ上がってました(;。;)

もうその大きさは私の握り拳よりはるかに大きく、リンゴくらいありました(;。;)

これじゃあ座れないよね・・・

患者さんの強い希望で緊急手術をしました。

blog251

診療所のセラピードッグ「ラブ」
セラピー活動時間は最長で90分までとし
それ以上の場合には必ずケージを持参し
合間を見て休ませるようにします
(日本アニマルセラピー協会)


麻酔が効いたら

「あ~楽になった・・・」

と眠り始めました。

腫れてからほとんど睡眠も取れてなかったようです(-_-;)

手術後、ひとしきり眠った後、お水は飲むわ、おなか空いたってしきりに言われたので近所のうどん屋さんから出前でうどんを頼んで食べてもらいました(^0^;)

そのあとの患者さんのおしゃべりがまあ~おもしろいこと(^0^;)

大阪のおばちゃんトーク爆裂でした(^0^;)

口数の少ないおとなしい人だと思ってたら、痛くてしゃべれなかったようで、

水を得た魚のように旅行中のことや痔のことをしゃべりまくっておられましたね(^0^;)

痔は30年前からあったとのこと。

痛くもないし血も出ないから放置してこられたそうです。

だんだんイボ痔が大きくなって戻しにくくなってきたなあ・・・と思っていたら腫れたそうです。

この患者さん

手術後、痛み止めを1回も飲まずにキレイに治りました(*^_^*)

あまりにも術前の痛みがひどかったせいでしょうか。

手術も痛くないし、術後も全然いたないわ~
ほんまに楽やわ~


って大喜びされてました^_^;

一緒に旅行に行かれた人たちもビックリするくらい術後の痛みがありませんでした。

ある意味、極限まで痔を持って、つらい目にあってから手術を受ける方が、実は術後の痛みがなかったりします^_^;

もちろんオススメはしませんけどね^_^;

だって駆け込み手術になっちゃうでしょう?

せっかくの旅行も途中で終えることになってしまいましたから、こうなる前に治療した方がいいに決まってます^_^;

でも、それもご本人の選択です。

痔を持っておくのか

手術して治すのか

いつ手術するのか


それは全部、患者さんが決めることです。

医者が決めたり強引に勧めたりするものではありません。

だってね

この患者さんもちっとも後悔してませんでしたよ^_^;

もっと早く来たら良かった

とか

ちゃんと手術して治しておけば良かった

とか全然、言われてませんでした^_^;

そう。

ご本人が良ければそれでいいんです。

手術のタイミングは人によって違います。

ひどくなる前に手を打つのか

ひどくなってから受けるのか


それはあなたが決めていいんですよ(*^_^*)


あなたは旅行中にオシリが腫れて困ったことはありませんか?

腫れても大丈夫ですよ(*^_^*)

ただあまりにもつらい場合は駆け込み手術っていう選択肢もあります。

切りたくないのであれば腫れがひくのを待ってもいいんですよ(*^_^*)