唯一、「切るなら今でしょ!」という疾患があります。
それが「肛門周囲膿瘍」です。
肛門に膿がたまる病気です。
オシリが化膿する病気です。
膿は出してあげないとどんどん腫れて痛くなってきます。
火山で例えると、マグマが溜まって噴火しそうになってるのに噴火できない状態です。
噴火できずに溜まったマグマはどんどん広がってマグマだまりが大きくなってしまいます。
膿を出さずに放置すると、どんどん膿のたまりが広がっていってしまうことがあります。
ちゃんと切開して膿を出してあげると広がるのも防げますし、何よりも痛みがすごく楽になります(*^_^*)
オシリが急に腫れて痛くなってくるので、血栓性外痔核と症状が似ているのですが、決定的に違うのが痛みの程度と経過です。
血栓性外痔核の痛みは表面的なヒリヒリするような痛みで、触ると痛い、当たると痛い、だけど不思議と排便は出来る、あるいは排便の時には全然痛くない、むしろ紙でオシリを拭くときの方が痛いという特徴があります。
それに対して肛門周囲膿瘍は重だるいような痛みで、日が経つにつれてどんどん痛くなって、38度くらい熱が出る人もいます。
座るのも痛い、何をしてても痛い(>_<)
車に乗せて連れてきてもらったけど、ブレーキを踏まれるたびに痛い!
夜も眠れないくらい痛かった・・・
歩くのも普通に歩けないくらい痛い・・・
と、個人差はありますが、結構、半端ない痛みのことが多いです。
そして日を追うごとにどんどん痛くなってくるのが肛門周囲膿瘍の特徴です。
血栓性外痔核は日が経つと痛みが楽になってきますからね。
膿がたまってスグに受診されるのか、しばらく我慢してから受診されるのかによって痛みの程度も違うのですが、まあ、皆さん、痛そうにして来られます^_^;
歩けないくらいオシリがパンパンに腫れて痛そうにしていた人も、切開排膿をして膿を出すと別人か?!って思うくらい普通に歩いて元気に帰って行かれます(*^_^*)
その切開排膿、膿がたまっている位置によっては手技が難しいです。
適切な切開をすれば「もう痔は治ったのかも!」と思えるくらい症状もなくなり、傷痕も分からないくらいキレイに治ります(*^_^*)
この切開排膿については、うちの院長がブログで書いてますので、是非、そちらもお読みください。
院長のブログはコチラ↓
前医の常識が垣間見える
傷が小さいとかえって治りが悪く、傷痕が残るんですよね。
他の施設で切開してもらったけど痛みが全然とれない・・・
と言ってセカンドオピニオンで来られる患者さんもおられますが、傷を見ると小さいんです(;。;)
だから十分膿が出せてないんです・・・。
また深いところに膿がたまっていると、そこまで到達するのも大変です。
だからたかが「切って膿を出すだけ」の切開排膿も奥が深いんです。
診療所のセラピードッグ「ラブ」
あ~至福のひととき♥
犬も口を開けて眠るんですよ。
かわいいでしょ(*^_^*)
あ~至福のひととき♥
犬も口を開けて眠るんですよ。
かわいいでしょ(*^_^*)
院長が研修した東京の社会保険中央総合病院 大腸肛門病センターの先輩医師、奥田先生がとても分かりやすく病気の解説をしてくださっているので、病気の説明はそちらに譲りたいと思います(*^_^*)
奥田先生のブログはコチラ↓
特選!Dr.OKのまじめなおしりのはなし7
よく切るのがこわいからと、切開排膿をせずに抗生物質の飲み薬で様子をみたいと希望される患者さんもおられますが、これはオススメしません。
そんなことをしても根本的な解決にならないからです。
出ようとしている膿を固めてしまって、硬いしこりになってしまったケースもたくさん診てきました。
今にも噴火しようとしているマグマを、無理矢理固めているようなものです。
感染が続いていると、いずれまた膿がたまって腫れてきます。
出ようとしているものは出してあげるのがいいです。
自然につぶれて膿が出ちゃった・・・
というケースもありますが、
破れたところ、つまり「噴火口」が小さいと十分に膿が出ず、チョロチョロとずっと膿が出続けたり、痛みが続いたり、スッキリと楽にならないことがあります。
だからちゃんと切ってしっかり膿を出すことが大切です。
肛門周囲膿瘍だけは受診してスグ切るということが大切な疾患です。
あなたは膿を溜めてませんか?
様子をみててもどんどんつらくなってくるようなら受診しましょうね(*^_^*)
いつ切るの?
今でしょ!^_^;
とにかくタイミングが大切です(*^_^*)
もちろん腕の良い先生を選んでくださいね!
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