お酒とオシリの密接な関係 | みのり先生の診察室

みのり先生の診察室

5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

第23号
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今日は大晦日です。
いよいよ2013年も終わりですね。
皆さん、お元気でお過ごしでしょうか?

年末は何かとお酒を飲む機会が増えます。
懐かしい友人と、職場の忘年会で、仲間と飲み会で・・・
などなど飲む相手は様々で
飲む理由も色々あるでしょう^_^;

でも飲み過ぎると大変です(;。;)
年末年始の救急外来も急性アルコール中毒が多いそうです。
そこまでいかなくても、いわゆる「二日酔」で嘔吐、吐き気、頭痛などで動けなくなる人も多いでしょう。
はい、うちの院長がそうです(^0^;)

今朝も朝から点滴でした(;。;)
点滴をすると回復が早いですね~。
血中のアルコール濃度が薄くなりますし、尿として排泄されるので体が楽になるんですよね。

さて、お酒と痔は結構密接な関係があります。
痔・・・と言っても色々な病気がありますが、その中でも「痔核(イボ痔)」と「痔瘻(じろう)」がお酒で悪化することが多いですね。

お酒を飲むとうっ血してイボ痔が腫れやすくなります。
また毛細血管が拡張するため出血しやすくなります。

飲んだ翌日にイボ痔が腫れ上がったり、出血したりして予約外で来院される患者さんも多いです。

また飲んだ翌日に膿がたまってオシリが痛い~と言って時間外で来院する患者さんもいますね。

飲むと化膿しやすいです。
免疫が落ちるからでしょうか。



診療所のセラピードッグ「ラブ」
犬にも白目があります
黒目の部分が大きくて「丹波の黒豆」のような目をしています^_^;


症状の悪化は飲む量に比例しますが、少量でも悪化する人もいますから私は「量よりも回数」で考えています。

以前のブログでも書きましたが
一度体に入ったアルコールが完全に抜けるのに3日かかります。

だから

一度飲んだら3日あける

のが理想です^_^;

そんなこと言われたって~
仕事上の付き合いとかあるし~
数年ぶりに会う友達だし~

色々理由はありますよね^_^;
それができるかできないか、するかしないかはご本人の自由です^_^;

オシリが本当に危機的状況になったら飲む気しなくなりますけどね^_^;

お酒をやめた患者さんが揃って言うことがあります。

「お酒をやめたら体調がいいんです。」

最初は1日飲んだら3日あけるのもつらかったのに、
以前ほど飲めなくなっていって
気付いたら飲まなくても全然平気になった

今まで飲まないと眠れないと思っていたのに
本当にぐっすり眠れて
そのおかげか体の疲れもとれて体調が良くなりました!

食事もおいしいし、
飲まないのが普通になりました!

毎日ちょこちょこ飲んでいる人に限って変化を実感されています。

お酒を飲むと酔っ払って眠くはなるのですが、眠りが浅くなります。
また、体は眠っている間もアルコールを代謝するために働き続けています。
だから体は休んでないんですね。
だから睡眠をとっても疲れがとれてないんです。


それよりも分かりやすいのがオシリです。
あんなに腫れて調子が悪かったイボ痔もすっかり影を潜め、無症状になった人もいます。
飲んだらオシリの状態が違うのが分かるという人も多いですね。

ある意味、
痔はアルコールのバロメーター。

飲んでいたらオシリがむずむずしてくるので
「そろそろやめとけよ~」って言うのがわかるんです

という患者さんもいます。

だからイボ痔がある方がお酒の量を調節できるとのこと^_^;

痔に限らず、体が出しているサインをしっかりと受け止めてあげましょう。
特に内臓はなかなかサインを出しません。

アルコールを代謝するのに頑張っている肝臓は「沈黙の臓器」を呼ばれています。
症状を出すようになってからでは遅いです。

オシリもからだもいたわってあげましょうね(*^_^*)

どうか良いお年を!

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