私が発達障害を治せるということではありません。
発達障害と呼ばれる特性の存在に気づき
その個々の特性に応じて
不必要なストレスを生じないように対処できる
ということです。
発達障害は ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)、ADHD(注意欠陥・多動性障害)などと分類されます。全人口の10人に1人は該当するとも言われます。
逆説的ですが、実臨床において重要なのは
発達障害を診断し、分類し、治療することではありません。
発達障害と呼ばれる特質を遅滞なく見出し
そのような個性を尊重し
コミュニケーションにおける無用なトラブルが生じないよう
具体的な場において適切に対応することが求められます。
しかし、この趣旨を理解・実践できる医療者はまれです。
発達障害を自覚していてもいなくても
発達障害を申告されてもされなくても
そのような特性を私は理解します。
あえてそれを指摘することはなく
傍目にはごく自然に振る舞うだけです。
そのような私の振る舞いは
自ずとスタッフにも伝わり
結果として居心地の良い環境が作られる
という流れです。