そもそもですが、後遺症とはなんでしょう?
医学的には
病気やケガのあと完全に元に戻ることができず、残ってしまった症状や障害
を言います。
したがって、後遺症であるかどうかの判断には随分な期間と検討を要します。
「それ以上は良くならないはずなのでそのつもりで過ごしてください。」
と宣告することになるからです。
コロナの場合はどうでしょうか?
インターネット上の記事を読みますと
10日たっても症状が残っているものはコロナ後遺症と呼ぶ。
コロナ後遺症は時間経過とともに自然に治ることもある。
といった記述が散見され
本来の意味では後遺症でないものも後遺症と呼ばれているように思われます。
これらの状況は後遺症ではなく
long COVID とか、コロナ罹患後症状(post COVID-19 condition)
と呼ぶべきでしょう。
後遺症と呼んでしまえば、それは基本的には治らないものである
という誤解を与える余地があるからです。
なお、上記リンク先の wiki ページにおいても
「post COVID-19 condition」に「新型コロナウイルス感染症後遺症」の訳語を宛てることには疑問が呈されているようです。