ソフトウェア技術の選択権が供給者から需要者に変わる
ITソリューション需要顧客の最終目標は、自社のビジネス活動に最適化されたアプリの調達といえる。 今日のようにITインフラ技術が成熟する前はハードウェア装備の機種と性能が非常に重要なサプライヤー選定の尺度だった。
しかし、ハードウェア性能が大幅に向上して平準化された後は、採用するオペレーティングシステム、プラットフォーム(WAS、WSなど)の市場シェア、そしてプログラミング言語の種類とソースコードの再利用性と互換性などが重要な検討要素となってきた。
しかしOS やWAS などプラットフォームまで2~3 製品が産業標準として定着し、どれを選んでも大差ない水準に発展した。 ITインフラも自社内に構築していたオンプレミス方式からクラウドサービスに急激に転換し、顧客があるアプリを構築するのに、技術やインフラがもはや重要な意思決定要素となっていない状況となった。
このような状況で2020年代初頭、全世界を襲った新型コロナウイルス感染症により非対面化政策が持続し、非対面環境で業務を処理するためのアプリ開発に対する需要が爆発的に増加している。 このように急増した需要を解消する対策として浮上した革新的な新技術が、ノーコード開発プラットフォームとノーコード技術と言える。 特に、ノーコード開発プラットフォーム製品は、既に堅固に形成された産業標準環境に基づいて設計されており、需要顧客は、もはやハードウェア機種や性能あるいはOS、WAS、DBMSなどのITインフラや、コーディング技術を前提に検討してきたプログラム言語の種類やソースコード互換性のような技術要素を検討すること自体が、大きな意味を無くしてしまったのである。
ITソリューションを構築するため、以前のように事前に技術的な検討のために多くの時間と費用を投資する必要がなくなったのである。 顧客は「どうすれば自社のビジネスプロセスに最適化されたアプリを作り、運営できるのか」という最終目的にだけ忠実であれば良い。 言い換えれば,顧客は現在、ビジネス上の観点と目的でのみ評価を始めているのである。結局、ソフトウェア 技術の選択権がSI 事業者と同じ供給者から、需要者へと完全に転換されている。 このような技術市場の変化傾向に伴い、ノーコード開発プラットフォームとノーコード技術は、顧客会社側で先行して検討して採用した上で、アプリ開発プロジェクトを発注する事例が近年大きく増加している。
ノーコード技術ジャーナルは下記のような順序で記述されています。
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