ロコモティブシンドローム(ロコモ)という言葉をお聞きになったことがありますでしょうか?

 

ロコモとは、「運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態」と定義されています。

 

そもそも、高齢になると膝痛や腰痛、骨粗鬆症、筋力低下など様々なことが同時に起こってきます。これらをそれぞれ別個にとらえていたのでは、到底効果的な予防、治療は困難であります。

 

そこで、2007年、日本整形外科学会より「ロコモ」という概念が提唱されました。

詳しくは、ロコモチャレンジのホームページでご覧ください。

 

ロコモを判断するツールとしては、ロコチェックとロコモ度テストがありますが、

それについては次回に。

 

今回は、膝の手術の適応について書こうと思います。

膝の手術もいろいろありますが、今回は人工膝関節全置換術についてです。

 

以前に書いた通り、変形性膝関節症の重症度と痛みは必ずしも一致しません。

 

つまり、変形がひどくても痛くない人もいれば、変形があまりなくても痛みを訴える方もたくさんおられます。

 

では、手術をすべきかどうかはどう判断すべきかというと、ご本人が痛みに耐えかねた時です。

 

もちろん、手術を決断する前に、しっかりと保存療法をする必要があります。薬やシップ、注射などありとあらゆる手を使っても痛みが耐えがたい時に、初めて手術を決断すればよいと思います。具体的には、痛くて出かけられない場合や夜うずいて眠れないなどになると手術を決断される方が多いようですが、あくまでもご本人が手術したいほど痛みに耐えがたいと感じた時が決断する時だと思います。

 

なぜなら、現在痛みを治療する方法はたくさんあり、変形が強くても、かなり痛みを和らげることができるからです。

 

 

 

基本的に手術に手遅れということはないので、じっくりと考えて決断すればよいと思います。

80歳代で手術する方もたくさんおられます。

 

保存療法をしっかりやったうえで、痛みが耐えがたく、手術を決断されて、

初めて、医師のほうは手術をしてよくなるかどうかを検討します。

その際には、もちろんレントゲン所見が重要となります。

変形が強い場合に人工膝関節全置換術の適応となります。

 

次回は、新しい概念 ロコモティブシンドロームについて書こうと思います。では。