前回、骨粗鬆症の薬で、ビスフォスフォネートが良く使われるとのお話を書きました。

 

骨密度を挙げてくれる非常の良いお薬ですが、もちろん副作用もゼロではありません。

 

前回書いた食道炎もそうですが、これは気を付けて使えばそれほど心配ないと思います。

 

よく話題になっているのが、抜歯の時に注意しましょうというやつです

 

 

お聞きになったことがある方もいらっしゃると思います。

 

歯を抜いた後に、そこがうまく治らず、トラブルになることがある(顎骨壊死といいます)ということなのですが、実は議論の分かれるところです。

 

以前に、ビスフォスフォネートを飲んでいる方で、抜歯後、顎骨壊死になり、ビスフォスフォネートの副作用として話題に上がったのですが、アメリカなどでは、実はよく調べてみると、顎骨壊死になる確率は極めて小さく、薬を中止したために骨折のリスクが上がるほうがよほど問題だというふうに言われています。

 

日本でも、骨粗鬆症を治療する立場から言うと、同じように思わなくもないのですが、歯科の先生のお立場からすれば、確率はゼロではない以上、やはり抜歯時は中止してくださいということになってしまうのも、理解できるところです(実際には、このようば場合にどうすべきか、どのような方は継続しても大丈夫で、どのような方は中止するか、というような論文も出ていますので、興味のある方はお読みください)。

 

ですので、外来では、歯科の先生が中止してくださいということであれば、中止するようにお話ししてます(歯の治療も大事ですので)。

 

その場合、骨粗鬆症の薬はビスフォスフォネートだけではありませんので、顎骨壊死の副作用の報告のないお薬に変えるようにしています(ただし、基本的には、歯の治療をすみやかにしていただき、ビスフォスフォネートを可及的早期に再開したほうが良いと思います)。

 

次回は、ビスフォスフォネート以外のお薬について、書きたいと思います。

 

 

 

 

 

骨粗鬆症の薬にもいろいろあります。

 

現在、よく使われるのが、1か月に1回(もしくは1週間に1回)飲む薬です。

 

お飲みになられている方も多いのではないでしょうか?

 

このくすりはビスフォスフォネートというグループの薬です。

 

骨の新陳代謝(骨形成と骨吸収)のうち、骨吸収(ほねがこわされる)のをブロックすることで、

骨を強くする薬です

 

飲み方にコツがありまして、朝起きたらすぐに飲んで、朝食をとるのは30分以上あけましょう、という薬です。

 

これにはもちろん理由があります。食事と一緒に飲むと、効果が少なくなるのです

 

あとは、なるべくたくさんの水でお薬を飲んで、飲んだ後、横になってはいけません。万一、食道に残ってしまうと、食道炎になる可能性があるといわれています。

 

このことをお話しすると、飲んだ後30分くらいじっと座っておられる方がおられるのですが、もちろん動いて構いません。横になってはいけないだけです。

 

上記さえ気を付ければ、骨を丈夫にし、骨折のリスクを減らしてくれる非常に良い薬です。

 

以前は、1週間に1回でしたので、飲み方にコツがある関係で、負担に感じられる方もおられましたが、最近は1か月に1回のお薬も出ているおかげで、飲み続けられる方が増えたように思います。最近は、注射剤も出てます。

 

このお薬は続けることで効果が出てきます。お薬を続けて、骨折を予防しましょう

 

 

 

 

血液、尿検査で骨粗鬆症の進行を予測できると書きましたが、実は、骨粗鬆症の治療効果の判定もできます。もちろん、骨密度を経時的に測定していけばわかるのですが(6か月に一回測定することが多いです)、治療をしても骨密度が上がるのは少し時間がかかります。

 

そこで、登場するのが先日書いた骨代謝マーカーです。

 

骨にも新陳代謝がありまして、古い骨はこわされ(骨吸収)、そこに新しい骨が作られる(骨形成)ことで、常に骨をいい状態に保ってます。このバランスが崩れると、骨粗鬆症になります。

 

 

現在の骨粗鬆症の薬は骨吸収を抑制することで、治療を行うのが主流です。

 

骨代謝マーカーには、骨形成マーカーと骨吸収マーカーがありますが、特に骨吸収マーカーを経時的に見ることによって、治療効果の判定ができます。簡単に言うと、骨吸収マーカーがさがっていれば、治療がうまくいっているということになります。

 

この反応は、骨密度自体よりかなり鋭敏なので、治療効果判定に使われています。

 

次回は、骨粗鬆症の薬について書こうと思います。