インフルエンザの原因はインフルエンザウイルス。しかし、まぎらわしいことに、「インフルエンザ菌」というものも存在します。インフルエンザとインフルエンザ菌の関係とは?

 

 

■インフルエンザの病原菌と間違えられた!?


1982年、ドイツの細菌学者パイフェル(Pfeiffer)が、インフルエンザ患者から分離し、インフルエンザの病原菌としてインフルエンザ菌と名付けました。

 

しかし、後にインフルエンザの原因は、“インフルエンザウイルス”と判明。残念ながら、インフルエンザ菌はインフルエンザの病原菌ではなかったのです。しかし、その後もその菌の名前は“インフルエンザ菌”のまま。改名する機会もなく、インフルエンザ菌という名前で現在も残存しているのです。うーん、まぎらわしい。

 

ちなみに、インフルエンザ菌は、口腔咽頭内の常在菌です。慢性的な肺の病気が悪化した際や免疫力が低下した際に、二次感染症(肺炎など)を引き起こすことがあります。

 

 

■インフルエンザ菌は乳幼児には危険


インフルエンザ菌、正式名称はヘモフィリス・インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)と言います。ヘモフィリス・インフルエンザ菌は抗原性の違いからa~fの6種類の型が存在します。b型が最も病原性が強く、b型株を、Haemophilus influenzae type b、頭文字をとってHib(ヒブ)と呼びます。Hibは乳幼児が感染した場合は、髄膜炎や敗血症、喉頭蓋炎などの重傷疾患を引き起こします。

 

特に多いのが5歳未満で、その約半数が1歳未満の乳児です。特に乳幼児の場合は、病状が急変したり治療が間に合わなかったりで、死に至るケースもあります。この菌は、鼻の奥に潜んでおり、健康な子どもで5~10%ぐらいは保菌していると言われています。

 

■インフルエンザ菌の予防はHibワクチンが有効


インフルエンザ菌の予防はHibワクチンが有効です。欧米では、すでに1987年からHibワクチンは使用されていました。日本でも以前からワクチンを使用できるようにという要望が使ったのですが、副作用がおきたら困るという理由からでしょうか? 長い実験、治験の結果、世界から遅れること20年、やっと2008年に発売となり、2013年度から定期接種としての接種が可能となりました。

 


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