「天の導き」ということは、実際にあるものですね。
今回の5月の佐賀の訪問では、そのような俗世間ではそれほど知られていないけれども、その方が作る作品や製品、その方自体が国宝級というか、本当に貴重で純なマスターピースにお会いできました。
これからそのような方々を少しづつご紹介したいと思いますが、今回は染色家同時に画家でもある緒方義彦さんという方です。
私は彼の最も大事なご友人の井手恵住職に導かれて、それも緒方さんは、スケジュール的には、その日は作業所に居られない時間帯でしたが、ご住職の計らいで、なんとお会いすることができました。
びっくりしたことは、私の専門である漢方薬から、上手にまるで天性を生かしている色を醸し出す染色の仕方で、とても感動、感涙でした。
写真で私が首に巻いている黄色のスカーフは、彼の作品の一つで、山桃(楊梅皮-ようばいひ-)で染めておられますが、(ちなみにこの効能としては、痰や胃のむかつきをとり、腸を整えるのにとても良いです)が、この楊梅皮の抽出液を中心に、エンジュの木のみで、一日8回ぐらい、それも毎日染めて乾かすそうです。
考えられないくらいの時間と工程で、愛と心を込めて、作られたものです。
私はすっかりその色と手触りが気に入って、惚れ込んで見ていましたら、井手住職が「この良さを分かる、そしてこの鮮やかな黄色が最も似合う小林先生に、私からプレゼントします!」と言われて、思わず「ありがとう!」と子供のように喜び、プレゼントしていただきました。
それから、緒方さんの作業所を見せていただきましたが、一般的に言うと「mess (散らかった感じ)」に見えますが、私の量子波動的に見ると、全てが自然にバランスよく流れていくようにものが置かれていると思いました。
ともかく彼は、作業所の前に色々な植物を育てており、なおかつ漢方薬を取り入れて、大切にその時期を踏まえて、コツコツと情熱的に作られるものですから、作った後は、まるでご自身の子供のように思えて、どなたにもお分けしたくないと言う感情がおありのようでした。
彼は、染物の愛好者の何人かをお連れしていただき、実際のレッスンと作り方を伝授し、出来上がった製品を持ち帰っていただくと言うお仕事が好きなようですね。
お人柄も可愛くて、純粋で、素朴で、誰もが好きになってしまう人でしょうね。
そして今回の佐賀では、武雄温泉にお邪魔しましたが、泊まらせていただいた旅館は東洋館と言いまして、井手住職の同級生がなさっている大変ご立派な旅館でした。朝、リビングのような応接間でコーヒーを飲み、リラックスして居たところ、その応接間の壁に、なんと緒方さんが書かれた、夢と希望、愛に満ちた1畳くらいの大きなメルヘンを思い出すような染物のアートを見つけました。私は「オーマイガー!」と大声をあげ、その繊細な愛と慈悲、思いやりの表現がまるで純粋無垢の少女が書いたようなものでした。
そしてその横をちょっと見ましたら、なんとまた”Peace Peace ”という彼の作品が飾られて居ました。まるで、宇宙から来たUFOから地球をblessing(祝福)しながら、降りていくような感動的な描写でした。
私はあまりに興奮して騒いでいたものですから、そこにいらっしゃった井手住職が、「先生、これよかったら私からプレゼントします!NYから来ていただいたお礼、そして先生のオフィスに置いてもらったら気持ちが一つになりますよね」と言われ、心の中が感涙で洪水でした。
その深い深い思いやり、愛に寄り添い、今その名画は私のオフィスに共に住んで居ます。
ホンモノさんは、どこに住んでいるとか、何を所有しているとか、人間社会の渦巻きの中では、実は興味もないし、自分を愛し信じて毎日を生き抜いているわけですから、心眼で触れ合うことにより、その本物に巡り会えるということですよね。
やはりどんな不可能な近いことでも、真実の愛や思いやり、その自分の魂に沿って生き抜いていれば、必ず自然界の摂理、恵み、必ず降り注いで来てくれるんだなぁと至福の思いでおります。
純粋そのものの人たち、そして彼らが作り上げる作品やアートに会える確率は、この唯一の人生でどれだけ巡り会えるでしょう。
あなたの心を潤し、生きてる実感さえも心から感じることができる機会にぜひ感謝し、あなたの大事な経験として大切に心に秘めておいていただきたいものですね。
with Love, Appreciation and Respect Ken Kobayashi
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茜染色工房 杜の染舎 緒方義彦氏
TEL:0954-23-3926
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