広告トラの巻 事務局長 奈良 哲
新年度に十分な数の生徒が集まれば、塾の経営は楽である、それは「塾の都合」「塾の勝手」以外のなにものでもありません。そんな「塾の都合」など子供をもつ普通の家庭では全くどうでもいいことです。
もちろん、カリキュラムや学習指導の計画性から言えば、新年度に入塾することがベストなのかもしれませんが、それでもそれはやはり「塾の都合」でしかありません。
例えば虫歯にならないために歯の定期健診は大切です。しかし、ほとんどの人間は歯の定期健診のために忙しい時間を割いて、歯医者に行ったりしません。歯にトラブルが生じて、歯医者に対するニーズが生じて初めて重たい腰を上げては歯医者に出かけていきます。
「塾の都合」に合わせるために塾に入るのではありません。「算数(数学)が分からない何とかとなくては・・」「このままでは志望校に合格できない何とかしなくては・・」何とかする必要が生じた時=塾に対する個人的なニーズが生じた時初めて人は塾に問い合わせの電話をします。
塾に対するニーズが生じるのは1年365日同じ確率です。塾は学校のような社会の制度ではありません。個別のニーズにきめ細やかに対応するしか生き残こる道がないのが、サービス業である塾の宿命です。