おちこぼれジャズマンの悔い無き人生(矢口幸信物語)
文責 板東弘道
バンドマン仲間の中では最年少の部類に属する矢口青年はバンドマン同士のその付き合いを断るわけにもいかず、当然カモにされるわけである。
現在名が知られている歌手の中で、当時若手としてキャンプ回りをしていた人に、江利チエミ、エセル中田、ナンシー梅木、ペギー葉山、伊東ゆかり、雪村いづみ、松尾和子、笈田敏夫(敬称略)等がいたそうである。
そういった動静の中で、1950年頃(昭和25年、終戦から約5年後)朝鮮戦争が終結に近付くと、日本に駐留していたGIの数が激減し、日本国がいよいよ”独立”、ミュージシャン達の活躍できる場所はだんだんと少なくなってきた。
で、キャンプ回りをしていたバンドマン達は、繁華街『銀座』に仕事を求めて集まっていった。
つづく・・・