さて、私は建築屋であり不動産屋なので、経済全体についてどうこう言うのもおかしいのですが…。
日経新聞を読んでいると、中間決算発表の中で「増収」「増益」の文字が目立ちます。
当然です。これだけ市場に資金を流入したのだから、企業が増収増益になるのは当然です。
見るべきところは、相対的に増収増益になっているのかが問題です。今回、日本政府、日銀が市場に流入した資金量に対して、実質的に増収増益になっているかの結論は、まだ出ていません。
私の専門分野で言うならば、住宅需要は確実に減るはずです。一部の不動産関係者の中からは、「住宅に関する減税」「新商品の導入効果」の期待から、然程、住宅の売り上げは減らないであろうと言う希望的観測が出ています。
しかし、価格や性能の問題ではなく、需給バランスの問題です。
需要を先食いすれば、その後には需要が減少するのは、商品価値とは別の次元の問題です。
不動産市場(特に住宅市場)は、消費税増税後に確実に下落に転じるはずです。細かい話をすれば、本年10月以降に契約、来年4月以降の引き渡しの物件は既に影響が出ているはずです。
ミクロで考えるとこうなるのですが、そもそもの原因はマクロにあります。市場規模の拡大が図れているかどうかです。
現在の日本社会にとって、最大の問題は市場規模が縮小傾向にあることです。
株式市場もNISAを投入しますが、これも妙な現象を起こすことは目に見えています。株式譲渡益の減税処置が今年度末で終わります。代わりに登場するのがNISAです。
当たり前の話ですが、譲渡益が発生している株式資産を持っている人は、年内(12月25日)までに売却をするはずです。
つまり、一定のラインから、そこに向かって株価は下落をするはずです。もちろん、対外的要因があるので直線的に下がるわけではありません。
しかし、NISAで買い戻されることも容易に想像されます。譲渡益増税分以上の利益がでるならば、下がったところが草刈り場になるでしょう。
そしてNISAを持っている人が買うから、株価が上がり、そこで従前から持っていた人が利確をするという展開は必然的に起こるでしょう。
「素人がプロに食われる」
消費税増税を含め経済格差が広がっていくと、歴史がどのようになったか…
国内の問題以外も含めて、ちょっと考えてみたい一夜でした。