ゴルフの全米女子も盛り上がってますが、今回は大リーグ・カブスの今永昇太投手のピッチングを考察してみたいと思います。
5月29日のブルワーズ戦で初めて打ち込まれてしまいましたが、それについて例の中尾友力氏があまりにも稚拙で未熟な記事を書いていたのでこれはちょっとまずいなと思い読者の皆さんに私の見解をお話ししたいと思います。
今永投手の前回のピッチングとベイスターズ時代の動画を2つ見てみました。
5月29日のブルワーズ戦
2022年のベイスターズ時代
比較してみると明らかにピッチングの重心が高くなっているのが分かります、これは日本人ピッチャーの多くに起こることでアメリカのマウンドの土はすごい硬く着地する足の土を掘ることもできないので、どうしても日本での投げ方よりも重心を沈めることが出来ず若干立ち投げ気味のフォームになることが多いです。
日本ではからだ全体の使い方が横長のX(高さより底辺の長い長方形)だったものが縦長のX(底辺より高さが長い長方形)になることになります。
そうすると体の腰の部分で作る前傾の「くの字」の角度も若干浅く立ち上がり気味になります、リリースの瞬間に肩の角度がつけにくくなりわずかに水平回転に近くなりますので日本でのピッチングよりも肘が下がるように見えるのは当然なのです。
まあ実際わずかにサイドスロー気味の体の使い方になってるとは言えるでしょう。
しかし上原投手などは30代後半からどんどん良くなったことを見るとこれから十分に対応は可能なのではないでしょうか?
プロのピッチャーというのは気候の変化やグラウンドの変化、ボールの変化や体調の変化などに対して毎日毎日ピッチングのメカニックの微調整を加え続けてるわけです。
そんなピッチャーに対してあまりにも短絡的で論理的な思考が一切抜けたあんな解説をしてはいけません。
私なら3パターンぐらいのピッチングを比較してみれば5分もあれば彼より優秀な説明が出来ます。
しかし中尾氏の場合は論理的な思考が無くただ「腕上がらないから私が言った通り打たれたでしょう」って、まるで幼稚園児が「後藤先生がそう言ってたもん。」とでもいうようなあまりのレヴェルの低さに閉口してしまいました・・・。(-_-;)
悪い結果だけをあげつらって自分が正しいとわめき散らす・・・じゃあ逆に今永選手の気持ちになって中尾の記事を見たら「何も解かってないな、誰がこんなコーチに教わるものか!」と思うことでしょう。
結局、中尾がスイングを解説すればするほど選手は逃げていく図式になっているのです。(笑)
やはり人のスイングの批判をするのなら原因や解決方法もある程度セットで出すのが筋ではないでしょうか!?
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確か今永選手が2年目ぐらいだったと記憶していますが、後藤修先生は今永投手のこと大絶賛していました。その一番大きな理由としてはピッチングの時「一塁を向いている。」ということでした。
私も聖地で最初に練習することとしてまずウォーミングアップ、軽い運動のあと必ず野人君とのキャッチボールをしていたので、これはもう口酸っぱくというか叩き込むように教えて頂きました。
そしてその一塁を向いたままというフォームの良さは今のベイスターズのエースピッチャーである東投手にも引き継がれてるのではないでしょうか?
同じ左ピッチャーで今永選手をずっと見続けていたはずなので、そのいい影響も出て去年の最多勝に繋がったと私は見ています。
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ではなぜ今永選手が前回打ち込まれたかというと腕と体が全く連動してないように見えました。登板間隔が空いたことでコンディショニングの違いもあり、でもまあこういうことはどんな名選手だって年に何回かは起こることです。
ほんのミリ単位のフォームの狂いですが例えば体が軽く感じるため軸足に体重が乗らなかったり、筋肉の状態がいつもより良いためテークバックがいつもより早くなったり、体がリフレッシュされて普段より柔らかくなって可動範囲が広くなったり・・・本当にわずかなことがピッチングのメカニズムに影響を与えてしまうものなのです。
ピッチングをダイジェストで見ていても一球一球マウンド上で試行錯誤してるのが分かりました。
体を沈めるように使ってボールが左にすっぽ抜けたと思ったら次の球では体を左バッターに向かっていくように使い、結果クローズで引っ掛けボールを投げてみたり・・・彼のレベルからしたらもうどうしていいかわかんない感覚だったのではないでしょうか!?
まあ、ほんのわずかに体の開きが早いことが全てに起因する問題のように感じた…というのが私の個人的見解になります。
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うーん、でも誰かオイラさんに伝えてほしいですねー。
ハッキリ言って中尾友力ではスクエア打法を世の中に良い意味で広めることは絶対に無理です!それだけは強く言っておきます。