日産自動車は20日、北米や南米で販売する自動車を現地で生産する割合(現地生産比率)について、2015年までに大幅に引き上げる方針を表明した。歴史的な円高ドル安が続いていることから、生産態勢を見直す。またトヨタ自動車は米国への一部車種の投入が東日本大震災の影響で遅れることを明らかにした。

 いずれも同日開幕したニューヨーク国際自動車ショーで幹部が明らかにした。

 日産は北南米で販売する自動車の69%を域内で生産し、残りを日本から輸出している。今後は米テネシー州でスポーツ用多目的車(SUV)や電気自動車を増産するなどして、現地生産比率を日系メーカーで最大級の85%まで高める。

 米国日産自動車のカルロス・タバレス会長は「震災は関係ない。強い円は日産の利益を損なう。現地の需要に柔軟に対応する狙いもある」と説明した。

 一方、トヨタの米幹部は、若者向け米ブランド「サイオン」から今年7月に発売予定だった超小型車「iQ」の発売が遅れることを明らかにした。生産は日本で、震災の影響で部品調達が滞っているという。「年内には発売する」としたが新たな予定は未定だ。

 ニューヨークショーは5月1日まで。原油価格の高騰を受けて各社が燃費のよい車に力を入れている。ホンダは主力小型車「シビック」の新型車を、トヨタは富士重工業と共同開発した小型スポーツカーの試作車を展示した。
 2010年度の国内新車販売ランキング(軽自動車含む)は、トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」が28万3332台で、2年連続の首位だった。ガソリン1リットルあたりの走行距離が約38キロという低燃費で人気を集め、月間販売は昨年12月まで19カ月連続1位。昨年9月のエコカー補助金打ち切りで勢いは衰えたが、年度合計では2位以下を引き離した。日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が6日発表した。上位10車種のうち、維持費が安い軽自動車が5車種を占め、昨年度の4車種より増加。消費者の節約志向を象徴する結果となった。

 3月単月では、ホンダ「フィット」が前年比3.4%減の2万2284台で2カ月ぶりの首位。2位は「プリウス」(同44.6%減の1万9702台)。上位10車種のうち8車種の販売台数が前年割れで、東日本大震災後の生産停止で販売が事実上ストップしている影響が出ている。
 日本自動車販売協会連合会が1日発表した3月の新車販売台数(軽自動車除く)は、前年同月比37.0%減の27万9389台だった。7カ月連続の減少で、下げ幅は3月としては過去最大。

 東日本大震災後、被災地域では販売が急減。メーカー各社の生産停止、消費者の購入手控えで、被災地以外にも影響が広がった。

 全国軽自動車協会連合会が同日発表した3月の軽自動車販売台数は、前年同月比31.6%減の15万8210台だった。6カ月連続の減少で、減少幅は3月としては過去2番目。