日本自動車販売協会連合会が2日発表した4月の国内新車販売台数は、前年同月比51%減の10万8824台で、単月としては過去最低の台数となった。下げ幅も過去最大。全国軽自動車協会連合会が同日発表した軽自動車の販売台数も、前年同月比41.1%減の7万6849台で、過去最大の下げ幅だった。東日本大震災で自動車大手の国内生産が一時停止した影響が直撃した。
 4月の国内新車販売台数(軽自動車を除く)が、前年同月比で5割以上減る可能性があることが28日、明らかになった。東日本大震災の影響で自動車大手の国内生産が一時停止したため、27日時点では約55%減のペースで推移している。下げ幅が3月(37.0%減)より大幅に悪化するのは確実だ。

 メーカー別では、トヨタ自動車が前年同月比で7割減、ホンダは5割減、日産自動車は4割減になっているとみられる。

 単月ベースでこれまで最大の下落幅だったのは、第1次石油危機の影響を受けた1974年5月(45.1%減)。販売台数では、過去最低だった68年1月(13万6074台)を下回る可能性がある。

 自動車大手は4月中旬から国内生産を徐々に再開しているが、生産ペースは通常の5割程度にとどまり、震災前の水準に戻るのは年末になりそうだ。販売する車が少なくなり、今後は自動車ディーラーの経営が厳しくなる可能性もある。
 トヨタ自動車は25日、3月の国内生産台数が前年同月比62.7%減の12万9491台(ダイハツ、日野自動車除く)だったと発表した。単月としてはリーマン・ショックの影響が最も強く出た2009年2月(14万1127台)を下回り、比較可能な1976年以降で過去最低となった。

 3月11日の東日本大震災に伴って自動車用マイコンなど、東北や関東地方の部品メーカーが被災。部品調達が滞り、ほとんどの国内組み立て工場で一時生産を停止したためだ。

 トヨタの3月の海外生産台数は前年同月比3.1%減の41万2974台だった。微減にとどまったが、4月以降は欧米や中国などでさらに減産の拡大を強いられている。海外でも生産台数の大幅な減少となる可能性が高い。

 トヨタは4月18日に国内の全工場で生産を再開したものの、生産ペースは通常の5割。海外のペースも4割にとどまっている。生産の正常化は国内、海外とも11~12月になる見通しで、生産は当面、低水準が続きそうだ。

 一方、直接被災していない東海地方の部品メーカーや素材メーカーの経営も圧迫され、地域経済へのダメージも大きい。

 共立総合研究所(岐阜県大垣市)によると、トヨタの国内生産台数が1割減ると愛知、岐阜、三重、静岡、長野の中部5県の域内総生産を約2%押し下げるという。

 同研究所の江口忍・名古屋オフィス代表は「消費マインドの低下や、資材不足で建築が停滞していることも加えれば、震災の地域経済へのダメージはリーマン・ショックより大きい」と指摘する。