「お前が来てからこの地域に細菌感染症が増えた気がする」と
揶揄されるリリーラインです。
「患者は医師の興味の下に集まるものだよ」と
返しておきましたが、
僕から発せられる何かが当地域の衛生環境を急速に悪化させているのでは
ないか、という点が気がかりではあります。
さて、先日の環境感染学会でプロバイオティクスの講演を
聴いてきたのですが、最近、プロバイオティクスの勢いが半端ないです。
抗菌薬関連腸炎を治し、
Clostridium difficile腸炎を治し、
ピロリ感染を治し、
人工呼吸器関連肺炎を予防し、
敗血症を予防し、
腎盂腎炎を予防し、
終いにはアトピー性皮膚炎まで予防し・・・と、
乳酸菌を食べるとどんな難病でも
たちどころに治ってしまいそうな勢いです。
ところで、プロバイオティクスに禁忌があるって
皆様、知ってましたでしょうか。
重症急性膵炎への投与は、死亡率の増加を招くそうです。
(Besselink MG et al. Lancet. 2008 371:651-9.)
プロバイオティクスを摂取すると、
風邪をひく割合が下がり、
風邪をひいても復帰までの時間が短い、という
データもあるそうです(ソース忘れました)ので、
よっしゃ、ここはリリーラインもひとつ、
健康プロバイオティクス生活を始めてやろうかと、
思い立ちました。
しかし、毎日毎日ヨーグルトを食べ続けるのは、
結構大変であります。
そこで、環境感染学会の講演でも話に出ていた、
プロバイオティクスストローを購入してみました。

スウェーデンで開発されたというこのストローは
ストローの内側に乳酸菌が塗りつけてあり、
このストローを使って何か飲み物を飲むと、
ヨーグルト約3個分の乳酸菌が自動的に摂取できるということです。
画期的な商品ではありませんか(開示すべきCOIはありません)。
しかも、現在しっかりとしたエビデンスのある乳酸菌は、
Lactobacillus casei(ヤクルト)
Lactobacillus reuteri
Clostridium butyricum(ミヤBM)
の3種類のみらしいですが、このストローには
Lactobacillus reuteriが使用されているとのことなので、
このストローはEvidenced Based Probioticsになるわけですね。
とにかく横文字にすると、なんでもカッコよくなります。
パッケージの中身をあけてみると・・・

なんかいる。
最初は水で試してみましたが、味が少し変わるのかと思えば変わらず。
ストローで何か適当な飲み物を飲めばいい、という
手軽さは素晴らしいですね。
まだ始めてからそこまで日数は経過していませんが、
なんか今年は花粉症の程度が軽い気がします。
ちなみに、僕は非常にプラセボにかかりやすい人です。
みなさん、今後の僕の健康状態を注視していきましょう。