講師を務めている養成所で、感情解放のワークショップをやってまして。
昨日が1クラス目の最終日。
通常の「感情解放」は表現力向上のためのものが多いかと思いますが、わたしのクラスは表現のためというより、人間としての在り方に重きを置いており、
自意識の呪縛をほどいて自分に力を取り戻す
ことが目的のため、より深く自分に潜り、死ぬ気で己の弱点と向き合う必要がある。
二回目までは割と順調にきましたが、最終日の昨日は中盤、ちょっとした地獄絵図でした





他のみんなが着々と殻を破り脱ぎ捨てて目覚ましい進化を遂げる中、表現者としての魅力に恵まれていながら突き抜け切ってない男女二人にあからさまな集中攻撃を仕掛けました。
やるかやらないかは一応本人たちに選択してもらい、期待しているからこそあなたたちに時間をかけたいとも伝える。
それでもやっぱり、地獄絵図。
途中、スタジオ内の空気が澱み過ぎて、わたしまで危うく飲まれるところでした

が、果敢にも、自分という未知なる海に飛び込んでその瞬間の感情を拾い上げ、外に放出させるというチャレンジをやり遂げてくれた二人と、泣きながら心を鬼にして、一時的な槍として感情放出のトリガー役を務めてくれたみんなのおかげで、最後は温かく満たされた空気で終わることが出来ました。
マジで、ギリッギリの吊り橋をみんなで渡り切った感じです。
(途中、わたしを含め何人か死にかけてた
)

ナビゲーターとしての個人的な反省点も勿論ありつつ、それでも、かつてないしんどさの中でも逃げることなく自分に向き合い、最後まで進むことを選び続けてくれた8人には心からの敬意を表します。
集中砲火のターゲットとして選んだ二人も、こちらの真意を汲み取ってくれ、参加して良かったと言ってくれたのでわたしも救われました

まぁ、ホント言うとそんなことすらどーでも良くて、自分が自分と真剣に向き合った時間の濃さがそれぞれの胸に刻まれて、ここからの人生を彼らが自分らしく最高に生きてくれることだけが大切なんですが。
初回は鬼畜、
二回目は狂犬、
最終日は完全体の鬼になり、
ラストは号泣しながらみんなを抱きしめてた茜にも最大級の感謝を。
茜なしにあの結果はなかった。
助けてくれてありがとう

8人の生徒たちから教えてもらったことが山のようにあります。
わたしは、講師だとか先生という上に立つ立場ではなく、みんなより少し先を歩く「人間としての先輩」的立ち位置から、
こっちの道を歩く方が楽だし楽しいよ!だからこっちおいで!
と叫んで手を差し伸べた感じ。でもそのルートを通るには、
どこかのタイミングから自分で選択し、いつのまにか身につけていた不要な鎧や鉄仮面、武器や盾などの重たいものを捨て去る必要がありました。
これがね、しんどい!





言ってみれば、わたしが15年くらいかけてやってきたことを、彼らはたった三日間、時間にしてわずか8時間足らずでクリアにせねばならんわけです。
本当にキツいと思います。今まで全力で守ってきたプライドや自尊心を人前でズタズタに切り裂かれてペシャンコに潰されて、キツくないはずがない。それでも、
表現の飛距離を伸ばし浸透率を高めてひとの心を揺さぶるには、スキルを磨く前に己に深く潜ることが必須です。
彼らは若くして、多少なりともその重要性を解ってくれた。
表現者としての道を外れたとしても、逃げずに己と向き合ったあの時間は、彼らの強い味方、心の糧となるはずです。
みんな素晴らしく勇敢で美しかった。
とてもとても綺麗なものを、間近でたくさん見せてもらえて感謝しかありません。
それぞれにキラキラ美しい核を持った8人が、これから最高に楽しい人生を生きてくれますように。