朝、出勤途中のメガネ氏が、「駅前でこんなのやってるよ〜」と教えてくれたので、地元で開催されているしょうぶまつりとやらに来てみた。
3時過ぎに来たせいで目ぼしい商品は殆ど売り切れていたけど、シュラスコと小籠包をゲットして、生ビールと共に食す。
青空の下、偶然居合わせた知らないひとたちと同じテーブルを囲んで食べる世界各国の名産料理はこの上なく美味しくて、幸せな気持ちになった。
こーゆー企画を考えてる人、すごいなぁ

この上ない陽気に少しのアルコールが入ると、自ずと思考も幸せな方向にスイッチングされて、興味のあることばかりに意識が向かう。
例の住職にときめいて以来、本気で女子力及び美力を底上げしようと天に誓ったわたしだが、長らくメガネ氏に愛される安心感にどっぷりと浸かりすぎて、芯から女をサボっていたなと反省したので、ガチで気合い入れてイイ女になろうと思う。
メガネ氏は、すっぴんのボサボサあたま、死神柄のTシャツに赤のネルシャツというわたしを見ても「可愛いな〜」と目を細めてくるので、これはこれで有難いんだが、女としては果てしなく地に堕ちつつある気がしてた。で、たぶん実際に堕ちてるから、ここらでどうにか戻りたいわけ。
メガネ氏の言う「可愛い」は、おじいちゃんが孫に向けて繰り出すそれだから。

ドンピシャ好みのご住職に出会い、わたしの好みはとことん薄顏なのだと突き詰めて自覚したところ、不思議と全く好みじゃない男性たちのことまで素敵に見えてきた。
本来、人に興味があって、なるべく近くで人間観察をしたいわたしにとって、肉食時代のプチ乱交(という程でもないが)には、データ収集と「同志を労う」意味でかなりの収穫があった。
浮気相手はほぼ彼女がいる男性だったので、「わたしといる間だけは、カッコつけたり見栄張ったりしなくていいから、まあとりあえず羽根を休めていけ」みたいな感覚でいた。
そして何より、そのひとの本性、隠せない人間性が剥き出しになるという意味で、そこを見たいが為に「とりあえず寝ようぜ」と思っていた。
さすがに今は既婚者だし、元々あるのかわからない美貌だって衰えてきてるし、下手すれば性別飛び越えてバンドマンだし、当時のように手当たり次第、惹かれる人とはとりあえず寝たいという気持ちはない。
ないが、常にそのギリギリの瀬戸際で、迷ったり迷われたりする位置にはいたいと思う。
アラフォーというだけで、
既婚者というだけで、
年上というだけで、
ねぇな。
と一蹴される女ではいたくない。まぁ、相手のいることなので人がどう思うかはさておき、自分自身の理想としては。
それには、もう若くもなく誇れるおっぱいもない以上、心して、美人に向けての最短ルートを爆走したい。
井川遥さんみたいになる、とFacebookで宣言したものの、どうにも類似点が見出せないのでやっぱりこれは諦める。
なんか、もやしが牛肉になろうとしてる感じだから。
せめて野菜の中の頂点を目指すわ。栄養満点のほうれん草辺り。
それにしても、性欲って生命の源だね。本気で生きる気力が湧いてくるもの。
枯れずにいてぇな、幾つになっても。