ロテックの中の人はGRDだった! | いまたんのブログ「おちょけごころ。」

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日本の中心あたりから痛車乗りがミニ四駆やったり、メタルを聴いたり、あれこれとおちょけ(=悪ふざけ)た感じでやっとります。

多分にボケたがります。多分に草はやします。

画像は自前のときもあれば、そうでないときもあり。ちょいと黙っててどうぞ。

先日記事にしたロテックC190メルセデス。

あの時「ちょっと面白いことが見つかったので別記事にします。」と締めたんですが、その「面白いこと」です。















そもそも日本でしか走ってなかったロテックM1C。









元はフォードC100のフロントウインドウを再利用して製作された、ワンオフのグループCカーだと思われていたんですが…












近年ロテックM1C以外にも、フォードC100のフロントウインドウを流用して製作された同じようなマシンがこれだけ存在していることが判明。
・マクラーレンC8
・ストランデル85
・マウラーC87
・ダーメンDC884
・ワグナー002C








マクラーレンC8はどうやら「あのマクラーレンM8」のシャーシをベースに作られたようですね。

再利用はわかるけど…10年以上前のご老体レーシングカーを使うのは、さすがにねぇ?
ほっそいほっそい鋼管スペースフレームなので、おそらくヨレヨレのヨレアルパリ状態ですからね(何を言っとるのかね? 











マウラーC87は予想どおりF2のマウラーがベースのようで、おそらく他車もそうだと思われますがエンジンはF2用BMWの2リッター四気筒でしょうね(ダーメンのみポルシェエンジンだそうです)。













そして気になるのが、米アソシエテッド社から出ていたオンロード用RCカー「RC12」用に用意されたボディー「Toj(当時はトージョとの表記でした)」にはモデルとされた実車が存在し、デザイナーは日本人…だという話。








それがこのマシン。
F2用BMW製2リッター四気筒を載せたグループ6マシンで、ル・マンやイギリスなどのスポーツカーレースで走っていたToj。









そのTojは、富士GCで生沢徹選手などが乗ったGRD S74Sとカウルが違うだけのマシンだそうです。
ホンダを退社後に渡英し、英GRDでデザイナーをしていた森脇基恭さんがGRD時代にS74に乗せるカウルをデザインしたのがTojで、帰国後ノバ・エンジニアリングを興してデザインしたのがGRD S74をベースに「富士専用」としてロングテール化などを施したのが生沢徹選手のS74Sということ。

思えば、両方とも同じエンジンでしたね。











吸気用にチョンマゲがつくと途端にグラチャン度がグッと上がりますが、明らかにGRDとシャーシが共通のTojですw
先ほどのRCカー「RC12」のボディーは、型で抜けないリアウイングをえぐったようなスポイラー形状として製作され、後々まで語り継がれる名作Tojボディーになるわけです。
















そして、そのGRDシャーシをベースにした森脇基恭デザインによるオープンボディーマシンTojですが、これに屋根をかぶせてフォードコスワースDFLを載せたのがToj C390というグループC2マシン。
ん?もうこれ、ほぼM1Cじゃん。









その流れでBMW M1用3.5リッター6気筒を載せたのが、ロテックM1C。
つまり源流をたどると、1970年代半ばの富士GCにもやってくる英国GRDシャーシをベースとした森脇基恭デザイン(多少他人によるアレンジが入ってるけど)のカウルをまとったMCSグッピー的なマシンなのが、このロテックM1Cのようですね。













そしてコレw
M1CやToj C390よりだいぶ後年の地方選手権たるインターセリエだけで走っていたあたり、キットカーのようにお手軽にToj C390を用意してメルセデスエンジン搭載用にモディファイして戦っていたんでしょうね。




思えば、MCSグッピーも元々はマーチ73Sや75Sを御殿場レース村のガレージでコピー製作されたシャーシに合わせて(年式によってホイールベースが違う)微調整したボディーを載せて、フロントウインドウはマツダ717Cのものを「図面もなく現物合わせであてがった」うえでトヨタ18R-Gやマツダ13B、F2用BMW2リッター四気筒を載せていたわけで。



日本人以外にも、似たようなことを考えていた人はいたんですね。